須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

火曜 ススキノ・ユリイカ・鶴見氏個展

 16時起床。15時現在、雨、14・3℃(最高気温14・5℃)、湿度51%。暖房がないと寒い。食パン2、プロセスチーズ、ミニ餡パン1、牛乳、カフェオレ、紅茶、冷水。。ヤンキースは結局地区シリーズで敗退。トーリー監督おそらく解雇されるだろう。18時過ぎ出。<Maxvalu>で発泡酒350ml半ダース2パック1270円買って地下鉄でススキノへ。<ギャラリー・ユリイカ>で鶴見正勝・川村真理子二人展オープニング・パーティーに出席。20人ぐらい。花もたくさん届いていた。発泡酒飲みながら絵を観る。自分の好きな版画「サンド・ドリーム」も出品されている。この展覧会のために集中して製作したというボールペン画の微細な描き込みのテクニックはみごと。当り前と云えば当り前だがウマイもんだ。これは売り物になると感心する。主題は常に女性である。発泡酒1本飲んだ後はもっぱら各種赤葡萄酒。<Lowdown>マスターのマーサ、旧知の女性加藤さんも来ている。加藤さん、昨年まで10年ぐらい会ってなかったが今年顔を会わせるのはこれで3回目。スガさんの日記読むと、うどんとカフェオレが毎日出て来るけど好物なのですか、と彼女が訊くので、いや、うどんは嫌いではないが、あれは単に安いから喰っているのである、主食としては米の次に経済的なのがうどんであって、うどんは貧乏人の友なのであるのですよ、と説明する。画廊の女性主人に、二十数年前に石川書店で店員さんやっていたショージ君とその友人たちのグループ展を観に来た時に自分はご主人と二、三言葉を交わしたことがあるのですと挨拶すると懐かしそうにされていた。鶴見さんの高校時代の恩師で彫刻家の山田先生という方がなんとも風格のある風貌の人で、教え子の個展開催を心底喜ばれており、鶴見氏も終始ご機嫌であった。初めて知ったが(以前にも聞いていたのかもしれないが)鶴見さんは光星高校出身だそうで、それなら唐沢俊一氏の数年先輩になるわけだ。光星高校には1970年代に異才が少なくとも二人は在籍していたのであるな。途中10分ほど3階の<ハロー書店>を見学。洋書屋さんというよりも八割方が輸入アンティーク雑貨店といった趣き。2階に降りて来てまた雑談しながら葡萄酒を飲んでいると、店を閉めたハロー書店ご主人が「お先に失礼します」と画廊へ声をかけながら、二頭の巨大な黒い犬を連れて廊下を通り過ぎて行った。突然現れた大関横綱級の黒犬二匹が歩いて行くのは不思議な情景であったが、あの犬たちは何処に潜んでいたのだろうか。22時前、後片付けをして第四藤井ビル2階の<バー・レーブ>に移動して二次会。奇しくも夏にT畑さんに御馳走になった<酒房 芽>の向い。マーサ、展覧会の相方川村さんほか計6人。ほとんどワイン専門の店なのでここでもワイン。味は分からぬが、さきほど飲んでいたものより高級感あり。ママは以前鶴見さんの店<Halfsugar>で働いていた自分も顔見知りの人。最後に見た本屋さん(スガのこと)はローリング・スートンズを歌っていました、だそうだ。二年前に店を始めたそうで偉いものである。カラオケを置いていない落ち着いた雰囲気の店で余裕があったらまた来ようと思うが今世紀中は不可能だろう。零時前に散会。地下鉄で帰る予定であったが鶴見さんに誘われ二人で三次会。何処かのビルの何階かの不思議なスナック。店内全体が銀色と水色っぽい配色で、妙に照明も明るく、我々の他に客はおらず。年齢不詳レディ2、少女1の三人の女性がカウンターの向こう側にいたが、飲んだ酒も店の名前も覚えていない。鶴見さんに支給されたタクシー代で午前2時前帰宅。梨を食し、よろけて本を崩した後就寝。