須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

ちと淋しいのである

 1時半電話で目覚める。山手樹一郎文庫の在庫問い合わせ。布団に戻ってあれこれ回想に耽っているといつのまにか二時間が過ぎる、と云えば何か恰好いいが、あまりの寒さに寝床にもぐって、こんなことやってる場合じゃないと思いつつも時間をぐうたら無駄にしたに過ぎぬ。

 3時半起床。15時現在、晴、−7・3℃。紅茶一杯。4時前、郵便局で「ぱるる」から3660円を窓口でおろし、80円切手二枚を買って即戻る。昨日の予報ではこの冬一番の寒さの由であったが、めったに使いたくないんだけど「シバレル」わ、こりゃあ、確かに。

 ニュースでは滋賀県で幼稚園児二名が別な園児の母親に送迎中の車内で刺殺の報。フィリピン・レイテ島で地滑り、死者行方不明者一千人以上になるという。

 6時から8時。入金あったHPBのお客さんに、すみません弊店の勘違いで初版じゃなくて再版だったんですけど申し訳ないですがこれでもいいですか?メールを送り、1月18日に送本した「英語辞書発達史」という本の代金をメールで二度へりくだった言葉で請求させていただいても入金して来ないお客さんに、困ってるから早く払ってねと封書の請求書を作成し、もう一通手書きの手紙を書いたりしているうちに8時となり、寝室でテレビ「鬼平犯科帳スペシャル 兇賊」を堪能し、小一時間回りの本を拾い読み。

 11時、トースト四枚、紅茶にてようやく第一食。その後またネット徘徊で時間過ぎ去り2時からチキンカツ、コンニャク味噌煮、ハタハタ汁、米飯、麦茶にて第二食。

 3時からFMでダウンタウン・ヴギウギ・バンドとさくらと一郎が交互にかかる妙な取り合わせの特集を聴きながらNETで野村喜和夫さんのインタビューを読む。一郎さんてたぶん芸名だろうけどフルネームは徳川一郎さんっていうらしい。一発で覚えてしまったのである。鈴木一郎とおんなじくらい、たぶんずっと忘れないだろうと思うのである。雑学王唐沢俊一氏は知っておられるのだろうか?さくらと一郎のトリヴィア。

 妻の話によると、北大前に店舗を開いていた頃、30メーターほど離れた並びに建っていたホテル<札幌会館>が最近会社更生法を申請した由。負債12億円とか。開業は1954年。ごくごくたまににか利用できなかったがレストラン<石狩>の五目あんかけ焼そばが好かったのである。ぷりぷりと大きめのエビが旨かったのでる。また毎年夏になると数日間のみグラス一杯百円で提供される生ビールが愉しみで、この数日間だけは薫風書林と皆勤したのである。観光バスで運ばれて来る修学旅行生などの団体宿泊先になっており、店に奇麗なバスガイドさんが現れて文庫本を買っていったこともある。日本プロフェッショナル大相撲の地方巡業札幌場所でも幾つかの部屋の定宿として使われていて、その季節になるとお相撲さんが付近をうろうろしていたものだ。自分はホテルの入口の前で黒い手提げ金庫みたいなモノ(スーツケースであったかもしれない)を持って立っている元貴乃花の二子山親方を目撃したことがある。地下鉄北18条駅からは目と鼻の先の距離なのであるが札幌中心部からはやや離れているのがネックになったのか、また団体客も後からどんどん出来た(おそらくこの二十年ぐらいはラッシュのように)新手のホテルに取られていたようだ。かくして昨年春オープンした薄野の<東横イン>は当然流行っているわけなのである。個人的に経営者を知っているわけでなく、友だちが働いているわけじゃなく、何か恩義があるというわけでもないのだが、<札幌会館>、残念なのである。ちと淋しいのである。

 5時<楽天>へ5点UP。6時から9時日記。午前10時就寝。断酒。