午前１０時起床。風はやみ小雪がちらつくのみ。牛乳、紅茶。『札幌人』続き。２時間半ほど書いても全体のまだ５分の１ぐらいなので、申し訳ありませんがもう一日遅れて送稿は明日になりますけど赦して下さい、と荒井さんにメール。トースト２、ママーレード、ふかし芋かけら少、紅茶、冷水にて第一食。１時２０分過ぎ出。
地下鉄で北２４条。２時より〈ホテル・サンプラザ〉３階松の間にて『札幌古書籍商組合８０年史』のための座談会その二回目に出席。市英堂、北天堂、サッポロ堂、弘南堂二代目、須雅屋、なちぐろ堂、南陽堂（司会）、書肆吉成（司会）、弘南堂一代目（傍聴人・組合史相談役）、大学堂（傍聴人・組合史編集員）、石丸書店（傍聴人・専務理事）のメンバー。途中、ケーキとコーヒーが出るも、前回に続いてまた休憩なしに一気に５時まで、熱のこもった座談会となる。これも前回と同じく（あくまで差し支えのない、まだまだ穏和な部分だと思うが）裏話が織り込まれ、具体的な数字が飛び交い、回想と現状、展望が述べられ、時間が足りなかったぐらいだ。訊かれたことだけに発言し、出来るだけ口を挿まないつもりで赴いたのだけれど、結果は脈絡もなく、へらへら、くねくねと恥の自分史を随分と喋ってしまった。お酒を飲んできたんですか？と後から冗談混じりに南陽堂秀了氏に訊かれたほどだ。ちょっとカッコウよく云えば、数々の消えていった古本屋、忘られていった失敗者、埋もれていった敗者の代表のようなつもりで話していたところも多少はあったかもしれない。本来、生き残っている古本屋の歴史だけでは組合史は語れない筈だろうから。まあ、我ながら大幅にカットしなければならない部分多し、とは思うが。しかし、商売というのは、そのための方法は様々あれど、目的はシンプルな方が絶対強いのだな、ということをあらためて感じもした。電子書籍については、自分たち古本屋は本の好きな人が相手の商売の筈だから（という意味内容だったと記憶する）、との弘南堂庄一氏の言葉に大いに共感を抱き、励まされもした。姿をみせなかった亜本屋さん分のケーキが残り、秀了氏の奨めで、包んで貰って妻へのオミヤゲとすることに。
終了後、１階レストランで食事会。用事で帰宅した庄一氏を除いた皆が出席。自分はダッタン蕎麦セット（天麩羅付き盛りそば）と中ジョッキ。隣の秀了氏はナントカドリアを、向かいのなちぐろ堂大西君は愛妻との夕食のために控えているのか、アイスクリームのみ。大学堂さん分ほか計２つのジョッキがテーブルに置かれる前に床に落下して辺りがビールだらけになるというハプニングもあったが、札幌古書組合員は人格穏やかな人ばかりなので、いや、かまわないですから、と従業員さんに声をかけ、そのまま問題にすることもなく和やかに。移譲先を募集していたリブロ平岸さんの書架は書肆吉成君に受け継がれることになった由で、これは目出たい。
食べ終わって６時半、前回と同じく、「ちょっと寄って行こう」とのお誘いが市英さんからあり、吉成君も一緒に北２４条駅至近、市英ビル向かいの１階焼鳥屋〈やすながや〉（か、やすむらや、とかいうような屋号。曖昧）へ。市英さんと自分は熱燗。自分の主催でもないのに、「お金のことは遠慮しなくていいと思うよ、好きなの飲んで」と奨めた吉成君はジョッキ生。ツマミは焼鳥、玉子焼き、枝豆、漬物など。今日の『坂の上の雲』は再放送で見るが来週の日露戦争の回は見逃せない、と市英さん。明日は早起きして『札幌人』原稿だ、押さえて、ゆっくり、少しずつ、と自分に言い聞かせてセーブして飲んだつもりだったが、気がつけば二合徳利が６本ほど空になっていた。古本、古本屋話の他にも、五木寛之、野坂昭如、福田和也、栗本薫、小松瑛子、東直己、小路幸也、朝倉かすみ、などの諸氏の本やその他についてもいろいろと。親しかった元古書店主のNさんが書肆吉成に現れ、翻訳モノを何冊か買って行ったというのが一番のニュースか。やっぱり本が好きな人だったんだなぁ、と感銘を受けた。次いで先々月２４日と同じく、一棟挿んだ第５タイガービル２階の〈Voice ひろみ〉なるスナックへ移動。思い出して貰うまでにやや時間かかったけれど、ウィスキー水割り飲んで三人で歌いまくる。１１時４０分お開き。
最終の一本前の地下鉄で南平岸へ。〈Maxvalu〉でモヤシ、七味唐辛子、次いで牛乳をバスケットに入れたところで、そういえば地下鉄土日カ切符を購入した後は２０円しか所持していなかったのだ、と思い出した。まだレジに行かない前に気づいてよかったなぁ、とそれらを売り場に戻し、零時半帰宅。オミヤゲのつぶれたケーキを妻に手渡す。自分と同じようなあまり感心できない人たちが他にもいたようで、締め切りを少し延ばす旨のメールが『札幌人』荒井さんからあり、これは助かる。本日の気温、−４・８〜−１・９℃。紅茶と玄米茶を飲んで午前１時半就寝。
