須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

火曜 古本市搬出手伝い、旅への憧れの崩壊

 正午起床。うどん、ナットウ、冷水、トースト2クリームチーズ、牛乳、カフェオレ、紅茶。梱包。郵便局で冊子発送。地下鉄ですすきの。

 4時、狸小路<ラルズ>着。今日の店番は吉成君。朝日新聞にも古本市の記事が載り、お客もそこそこ入っていて、一人ではけっこう大変そう。亜本屋さん、スサ家長男と3人で古本市撤収作業。本を箱詰めして1階に降ろし、伊藤通商のトラックに積む。開期は明日までだが、亜本屋さんとセカンズさんの二店のみ帯広の古本市出店のために1日早く片付けとなったのだ。7時終了。バイト賃3千円と帯広までの片道JRチケットを貰う。

 先月帯広行きの話を聞いた時は当然一泊、搬入搬出で計二泊して地元や釧路の古本屋さんたちと楽しく交流するものだとてっきり思っていたのであるが、今年に入って、酒を飲まない亜本屋さんはそんな悠長なことは考えていないことが分かりいさかかサミシイ気持ちになった自分であるが、それでも帰りの列車の中で缶ビールロング缶の2本ぐらいは飲んで旅の気分をわずかなりとも味わおうと計画していたのだけれど、今日この時に至って新たな現実が突きつけられたのである。チケットをくれながら亜本屋さんが云うには帰りはバスと決めてあるそうで愕然、あの大揺れのトイレを考慮するとと心地よくビールどころではない、旅の気分もへったくれもあったもんじゃなく、目論見は虚しく露と消えたのを知ったのである。

 <ダイソー>でセーラー・ゲルボールペン1、チュウブ生姜、同ワサビ、カセットテープ1、グロウ球3球パック、計525円購入。南平岸Maxvalu>にてうどん、ナットウ2、木綿豆富、ダイコン、モヤシ、ナガネギ、ジャガ薯男爵2袋、キャベツ半玉、計773円調達。8時半帰宅。

 受注、今東光河内カルメン』徳間文庫、永山則夫『動揺記1』、『中庭27号』。今日の気温−7・3〜0・0℃。メールを書いたり送ったりしているうちに時間はどんどん過ぎ去るが、今日中に荷造りしておこうと第一書庫に潜り、『朔太郎全集8〜11』を出して来る。要30分以上。入念に掃除をして改めて見直すと、本体は奇麗だが<日本の古本屋>で記載していたよりも函の状態がよくないことが判明し、お客にその旨説明、ご不要な場合は今夕6時までにご返信願いたし、のメール送信。まあ、状態云々よりも中身が欲しい客だから大丈夫だろう。

 朔太郎4冊にパラピンをかけてから梱包。すでに1時半。妻は、さっさと寝ろてば、と奨めるが、古本市片付けのホコリを落とさずには気の済まない自分は(戦争では真っ先に死ぬタイプであろう)入浴に1時間半、3時となる。上がって速やかに寝ればいいのであるが、肉体労働をした肉体にご苦労さんと言葉をかけてあげたい自分はドリンキング。マグロ刺身、ブリ塩焼き、湯奴、蒸しキャベツとモヤシ、サッポロ黒生350ml1本、ウィスキーお湯割り2杯、玄米茶。5時近く就寝。