須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

日曜 古本市陳列のちカラン探し

 8時45分起床。うどん、ナットウ、冷水、牛乳、カフェオレ、紅茶。支度に手間取り10時近く出。地下鉄でススキノ。

 30分遅れて10時半ラルズ8階着。亜本屋さん、スサ父と三人で、昨日入れたダンボールから本を取り出して平台に陳列してゆく。昨日分野別に仕分けしてあるので作業、スムースに進む。亜本屋以外では萌黄夫妻、薫風父娘、なちぐろ夫妻が陳列中。ほどなくセカンズ、岩田、吉成、ザリガニヤの各店も到着。薮から棒にスサ父が、スガさんマンション買わない?白石にいい中古出てるんだけど、と訊いて来るので、人を見てものを云えと頭を振ると、亜本屋さん、ラルズのSマネージャーにも次々と声をかけている。多少の口利き仲介料が入るアテがあるのかもしれぬが、父子揃って何を考えているのかよく分からない。1時半終了。バイト賃3千円頂く。

 薫風、薫風娘さんのモモちゃん(マンガやイラスト描く時の筆名は笹木桃)とお茶を飲むことに。モモちゃんの話では、最近元たまの知久寿焼君のコンサートが開かれたという<ツバキホール>なるちょっといいレストランが近所にあるというが、薫風スガの二人には価格体系がフィットしない店のようなのでラルズ1階のマクドナルドでしばし閑談。チーズバーガーとアイスコーヒーで200円。薫風氏、先ほど古本市で譲り受けた「ビーフケーキ」という洋物の本を、漫画の資料に使えない?と娘に差し出しプレゼント。娘への深い愛情は分かるのであるが、自分が覗いても、ぎゃあ、と目をそむけたくなる若いムキムキ全裸男の写真満載であり、う〜む、計り知れない男である、父である。

 父娘に別れ、向いのブックオフを初見学。何も買わず。狸小路へ向かう途中でメイド喫茶<猫みみ>のチラシを渡される。ほいほいとチラシに誘導されて行きそうな容貌風体に見えるのだろうな。すいませんね、あいにくフトコロ淋しくて。<富士メガネ>で眼鏡調整。昨日搬入中にダンボールが顔面に落ちて来てフレームがひずみ右耳が痛かったので。視力検査を奨められるが「余裕がないので」断る。かなり前からレンズの度が合っていないのは重々承知しているのだが。

 地下鉄で南平岸。<Maxvalu>で木綿とうふ、即席みそ汁、牛乳2、のど飴、計670円調達。3時20分帰宅。15時現在、曇り、4・1℃(最高気温4・6℃)、湿度51%。

 受注3件。「詩人」第6号1947年11月号、「日本美術年鑑1925」、カイヨワ「遊びと人間」。美術年鑑、10月の大市で仕入れたものなり。これでどうにか元を回収。
 慎重なる諸々の検討の結果、カランは自ら修理、取り替えるのが、今後というか極近未来における当MSでの精神的居住環境にはベストである、との結論に至り、8時前に<ホーマック>へ。カランを物色。1680円で似た形の在庫があるにはあるが、どうも気のせいか拙宅MSのものより口径が小さく細いようで、明日、抜け落ちた旧カランを持参して再度来ることにして帰途に。歩きながら10年ほど前、トイレットの便座が崩壊した時に管理人に申告した折、スペアの買い置きがあってすぐに問題解決したのを思い出し、此の度の金属疲労カラン落下事件にも同じ僥倖が起こりえるのではないべか、と期待して管理人さんを居室に訪ね、昨夜からのことを話すと、大家さんに連絡しますね、とおっしゃるので、いやけっこうです、自分でなんとかしますから、スペアなんてないですよね?と伺うと管理人室へ行って探してくれるが出てはこず、工具のみ借りて虚しく自室へ戻る。

 シャワーの後、ETVで「大東京の真ん中で一人・詩人"中原中也"を歩く」。歩いたのは町田康。例のお釜帽の写真撮るのにサラリーマンの初任給30円の時代に10円(300円で100円だったか?)かけているというのと、数年前だかに発見された納屋の藁の上で熟睡している疲れやつれた様子の写真、その他いろいろオモシロシ。

 本日岩内から宅配便あり。はは。やったよ、おい。めでたいね。ブタ肉味噌漬けとモヤシ炒め、シシャモ、焼きタラコ・ミディアムレア、たち(タラ白子)のカマボコ、玉子焼き、タラバ入りみそ汁、プロセスチーズ、せんべい、トースト1、ロールパン2、燗酒三合、玄米茶。午前4時就寝。