須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

金曜 大雪、古本市搬入

 午前9時起床。吹雪いている。ゴミ出しに出ようとMS入口まで行くが、除雪している管理人さんから、もう車来てったから捨てられないわ、と云われて戻る(後から、ホントかな、と思う)。9時現在、雪、−3・3℃(本日気温、最低−3・6、最高−2・5)、湿度86%。うどん、ナットウ、冷水、ミニあんパン1、バナナ1、牛乳、カフェオレ、紅茶にて第一食。

 10時15分出。雪降り続く中、脇道の歩道はまだ除雪されておらず車道を歩いて南平岸駅へ。地下鉄。大通で東豊線乗り換え。10時50分月寒中央駅着。市民の皆さんが懸命に除雪作業している脇道を、クルマ入れるのかなと心配しながら亜本屋倉庫へ。倉庫になっている車庫二箇所を見るが亜本屋さんも他のバイトも運送屋さんの姿もない。あ、と気づいた。亜本屋さんからメールに集合場所と指示されていた「公園そばの月寒の車庫」とは南郷生協の近くにある車庫ではないか。住所は同じ月寒かもしれないが月寒などと書かずに南郷か白石の方へ来てくれと指示してくれた方が間違いがないのであるよ。南郷へ向かうべく駅へ戻る。ここにひとつ問題が発生。自宅を出た時、嚢中に6百円足らずしか入っておらず、すでに地下鉄運賃で280円がなくなり残りは300円ちょっと。ここでまた280円をかけて南郷倉庫まで行き、まだトラックへ積み込み中の一行に運良く合流できれば幸いであるが、すでに荷積み終わって、須賀はどうせ寝坊したのだろうからと、ラルズへ向けてトラックが出発した後に自分が到着したとするとそれは悲惨なこととなる。嚢中ゼロの自分はラルズへも行けず、家へも帰れず、倉庫の前で凍死の最期となるかもしれぬのだ。仕事の進捗具合を訊こうと電話帳で調べI運送屋さんへ電話二度。30円使うが要領得ず。などと、逡巡したり、電話をかけているうちに11時半過ぎとなり、ススキノまで出て、ラルズに向かうことに決める。

 正午ラルズ着。ちょうど萌黄書店、薫風書林の両氏がI運送のトラックから荷下ろし中。大雪でクルマの流れ悪く、大幅に予定遅れ、亜本屋南郷倉庫の方にはこれから向かうとI運送社長が云うので自分も同乗して行くことに。ようやく合流できてほっとする。地吹雪で時々視界100メーター以下となる道路走り、30分かかって南郷倉庫に。亜本屋弟氏、スサ父子が車庫の中で寒そうに突っ立っていた。スサ父、2時間半待ったと、1時間誇張して云う。車庫の前の除雪、為された気配なし。いったい1時間半、この3人は何をやっていたのか、だが予想通りとも云えるなあ、と内的独白。トラック、車庫の前まで入ろうと二回試みたがスリップ、入れてもベタ雪にタイヤが埋まって出て来られなくなるかもしれない怖れありとのI運送社長の判断で車道に停車、荷物抱えて20メーターを歩いて運搬することに。霙っぽい雪が降り続く中、スサ父子は二人して、シャッコイ!シャッコイ!手がシャッコイ!寒くて感覚がなくなったでや、とこぼしながら騒ぎながら仕事。腰によくないので自分は基本的に普段からダンボール1個しか持たないようにしているのだが、決して1個以上持とうとしないスサ父子を眺めるにつけ、この分ではいつ終わるかヤバイぜと、柄にもなく二個ずつ奮闘。1時半積み込み終了。

 2時ラルズ着。なちぐろ堂夫婦が自家用ワゴン車から荷下ろしの最中。先に軽赤帽車で30箱搬入していた亜本屋さんと合流。8階催事場へ約150箱上げ終えた時点で3時となる。いつもなら終りが見えかけて来ている頃なり。外はもう夕方のような暗さ。社員食堂で持参オニギリ1とPBお茶。3時20分から陳列。7時終了。バイト賃8千円貰う。

 ちょうど一度姿を消していた薫風書林佐々木氏が陳列に現れる。夜に彼の姿を見る当然飲みたくなるのであり、佐々木氏の陳列終了を待って7時半、ススキノはホクセン会館地下<金富士>へ。ヤキトリ、イカ焼きでビンビール中1、燗酒6合。業界話、古本話、ツモル話いろいろ。1時間半ほどいて会計3090円。割り勘となる。南平岸Maxvalu>で、モヤシ、のど飴、ニッカ・クリブレンド、計884円調達。10時20分帰宅。21時現在、雪、−8・6℃、湿度87%。

 11時半〜1時入浴。早乙女貢死去。イナダ刺身、ダイコンと茹でブタ肩ロース味噌漬け煮、蒸しモヤシぽん酢かけ、イカ塩辛、オニギリ1ヶ、ウィスキー水割り3杯、玄米茶。午前5時半就寝。