須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

木曜 苦痛の連続です

 1時半目覚め。目覚めという言葉にすると美しい響きがあるが、暑さと、そして天井に響く2Fガキの走り廻る音のために起こされたのである。12時現在、晴、29・3℃、湿度62%、最高気温31℃。

 二階の奥様はもう一組のお子様連れママを呼んで話に興じているようだ。子供にしてみたら、仲間が来たら騒いでOKと思うのが当り前の絶好のお遊戯シチュエーションである。昨年の7月だかに一度、「育ち盛りのお子さんをのびのびと成長させたいというお気持ちは理解できますが、集合住宅ですので、すみませんが、何卒ご配慮下さいますようお願い申し上げます」という押さえた内容の文書を差し出し、口頭でも注意を促していたが、馬耳東風、馬の耳に念仏、なんの効き目もないようだ。一年間やり過ごして来たが、遂に耐えきれず、「こちらは毎日、朝から晩まで苦痛の連続です。・・・我慢してまいりましたが、かなり限界です。迷惑してます。ご一考をお願いします」という抗議の手紙を書き、二階の新聞受けに投函。やはり暑さは人の一線を超えさせるのだろうか。それにしてもビンボー人の苦悩は、我ながら何処までも形而下的なのである。
 お客さんのT畑様から「近々如何がですか」というお酒お誘いメール。有り難し。東京の某老舗書店から電話注文、杉森久英「天才と狂人の間」。声からして若い人、名前からして店員さんではなく息子さんらしい。大店の何代目かにふさわしいお育ちの好さそうな、余裕のあるお声と話しぶりであった。

 夜7時以降ぐらいからは、ぱったりと二階静か。ちょっと子供には可哀想な気もするけれど、毎日通常6時間、休日には12時間にも及ぶ天井から降る騒音に耐えて暮し続けている方が異常なのだから仕様がない。下の家ってさあ、変わった人、ヘンな人、ちょっとおかしいんじゃない、気をつけた方がいいかも、とか云われてるよ〜、、きっと、と妻が云う。

 第三書庫兼寝室の窓をようやく開ける。30分を要す。これで幾分は涼しく、昨夜までよりは心地よく眠られるだろう。第一書庫で杉森本探し。空ダンボール3ヶ捨てる。1時半入浴。3時、ジンギスカン、玉葱炒め、若布と和布蕪の三杯酢、米飯、麦茶。

 5時就寝。断酒。