須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

火曜 ショバンバン

 午後3時半起床。郵便局往復。国保二期分2700円払い込み、200円印紙1枚購入。曇天。餅入りうどん、ナットウ、冷水、食パン2、ブルーベリジャム、ミニ餡パン1、牛乳、カフェオレ、紅茶にて第一食。

 電話で「宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』のショバンバンありますか?」と問い合わせあり。女性だが声からして女子高生ではないかと思われる。「戦前のですか。ないですね」「ああ、そうですか」「何処かにあっても高いですよ」と付け加えると、うふ、というかすかな笑いで、会話が終わった。電話切ってから、本当に『銀河鉄道の夜』の初版本を探しているのではなく、何か新聞部とかのクラブで、宮沢賢治か、あるいは古本及び古本屋について調査しようとしており、試しに『銀河鉄道の夜』のショバンバンが札幌市内の古本屋さんに何冊あるかを探索してみました、みたいなレポートを書くための行動なのではないか、と推測。

 受注、中村光夫『風俗小説論』河出文庫特装、『怪』18号。吉行「寝台の舟」に出てくる「小さな本」とは戦前版の冨山房百科文庫の1冊であるのを妻から教えられる。ついでに所持している新版を見せてくれた。なるほど。梱包4。また別な芥川賞作家から注文が入る。もちろん偶然だろうがなんか最近作家注文づいている。作品を読んでもいないのにインタビュー覗いて、どうもなあ、と思っていた人だが勉強家なのは間違いないようだ。反省する。早速梱包。13日、田英夫が呼吸不全で死去していたとの報。86歳。

 今日の気温1・6〜5・6℃。1時半、ダイコンと牛肩肉煮込み、生サケ塩焼き、マダラノコとサケシラコの煮付け、米飯、ワカメみそ汁、紅茶にて第三食。断酒。書見。午後3時半就寝。