須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

木曜 出張四日目

 午前11時半起床。9時現在、晴、23・4℃(最低16・3、最高28・4)、湿度65%。うどん、ナットウ、冷水、トースト1、牛乳、紅茶。

 12時45分出。地下鉄。1時15分某家着。仏壇屋さんが来ている。今日は、本のカタマリを結わえてあるビニールヒモに昨日セリ場で貰った豆札を付けていく仕事。ひと縛りにひとつずつ。ご主人から「3時ぐらいには終わるっしょ?」と促され、自分としてはハイペースで作業。だんだん日差しも弱くなってきたなあと感じていた頃、ご主人が顔を出し、「どう、順調?」と訊いて来たので、「いま何時ですか?」と訊き返すと「4時15分」とのことで「ええ、あと30分から1時間で終ります」と答えると「え?1時間も」と顔が曇ったので慌てて「いや、30分で終わらせます」と宣言し奮闘する。自分が担当した分は容易いのだが、Aさんが縛った分を正確に見分けるのがなかなか難しく時間をとられる。おまけにいつもながらヒモをケチって縛ってあるので、何点かがほどけて本が崩れイライラさせられる。まったく、人の癖というのは一生治らないものらしい。自戒としよう。4時45分終了。1冊もの以外はできたのでなんとかなるだろう。

 帰途、弘南堂に寄る。本を見ているところに二階から降りて来た親父さんと話す。最近の新興女性古本屋さんのこと、ブックオフのこと、薫風書林氏のこと。岩波新書安岡章太郎『戦後文学放浪記』と現代詩文庫数冊買う。1200円にしてくれる。嬉しい。「スガさん、詩書くんですかぁ?」と庄一氏から訊かれたので一瞬の沈黙のあと「いや、前から書いてるんですよ、実は……こっぱずかしいですけどね」と答えると「うーん、そうだろうな」と茶化しもしないで云ってくれるのは有り難い。

 薫風書林を覗こうかなあと迷ったが取り止めて地下鉄ホームに降りて端の方へと歩いて行くと、バッグを二つ下げた見覚えのある体型と姿勢の男が何か絶望的な雰囲気を漂わせながらレールを見つめつつ佇んでおり、近づいてゆくと果たして薫風書林佐々木氏であって、やはり運命の赤い糸(書いててオエッと嘔吐)、何か引き合うものがあるのかしらん、とお互いに喜び合う。車内で11月からの新展開をちらっと聞く。昨日昼食時にK君からちょっと聞いたことと同じ内容。仕事を増やしたくない懶け者の自分に声がかからないのはまったくけっこうなのだが、第一次政権の時、あれほど事業部担当理事として尽し、およそ年がら年中お金廻りのあまり芳しくない◎◎◎さんも仲間に入れてあげればいいのに、と他人事ながら思う。大通で薫風氏乗り換え。そう云えば某家訪問の前に地下鉄を降りた時からさきほど地下鉄に乗るまで座っていなかったのに気づく。

 <Maxvalu>でダイコン、モヤシ、ブラックニッカ・クリアブレンド、計834円調達、7時10分前帰宅。シャワー。経皮鎮痛消炎剤ボルタレン塗り込む。21時現在、晴、21・1℃、湿度71%。浴室の中で座って洗っていたあたりから腰のあたりに違和感、痛みが出て来たので、3時間ほど横になり、途中仮眠。本日はさして重いモノは持っていない筈なのに、昨日今日と連続したのが腰への負担となったか。零時、ハンバーグ、鶏モモゴボウ巻き、冷奴、蒸しジャガ、モヤシとネギ炒め、ダイコンおろし、燗酒2、ウィスキー水割り2、玄米茶。書見。腰痛。午前5時就寝。