１０時起床。９時現在、晴、１・８℃、最高気温５℃。ロールパン２、巨大葬式饅頭１、カフェオレ、紅茶、冷水にて第一食。ゆうパック発送。
１２時４５分家を出、地下鉄でススキノ。＜富士メガネ＞で誕生日と狸小路店開店６０周年の記念品をそれぞれ一ヶづつ貰う。＜リーブルなにわ＞で『詩学』立読み。カネができたら買うとしようぞ。＜東急ハンズ＞でB５ワープロ用紙４７２円購入。
１時５５分、待ち合せ時間から１０分遅刻してグランドホテル２階の大ホールへ。友人◯◯氏に頼まれてSという社名のサプリメント販売のネットワークビジネスだかのセミナーに出席というか見物。同じく頼まれ組の女性Kさんに十数年ぶりに会う。「華麗なる転身 in 札幌」（あはは。ぎゃあ〜〜〜〜！）と銘打たれた看板がでかでかとステージに。２時から開演。大音響と共に流れる講師のデモンストレーション・ビデオ（現役時代のエエとこコラージュ）。男女の司会者二人の紹介で、体操の池谷幸雄、野球の川口和久、サッカーの宮沢ミッシェル、岩本輝雄（引退したばかりの）、山田隆裕（昔は腹が縦に割れていたが今では横に割れていると本人が云うほどの恰幅）、ラグビー元神戸製鋼の富岡剛が順々に１０分から２０分ほどの持ち時間で話をする（宮沢と岩本はヴィデオレターによる出演）。池谷は持ち時間の半分ぐらいは話ではなく、バク転、宙返り、逆立ち歩きと逆立ちギャロップを披露して盛り上げていた。最近私設体育館を建てたのでヒジョーにヒジョーにカネに困っており、このビジネスに賭けているのだそうな。NHK解説者の宮沢も金沢だかでサッカー・チームを作ったとかで、カネがいくらあっても足りないのだと。自分はまったく興味はないけれど、話の内容からすれば要するにサプリメント販売のアムエーと考えればいいようだ。今や年収何億だかの富岡が、ワタシは特別な人間なぞではなく二年半前まではこの会場にいるどなたよりもビンボウだったのです、と神の如き確信を持って断言をするので、「NO、NO、吾輩がいる、このボクが」と人差し指振りながら小声で隣のKさんに自慢（？）する。観衆というか聴衆は六百人ほど。この人たちのみんながみんな（自分のような野次馬を除いて）お金持ちを目指しているのだなあ、一儲けを企んでいるのだなあと思うと、室内の空間一杯に物欲金銭欲のパワーが満ち満ちているようでアテラレてしまうというかヘンな気分。自分という男はこういう欲望への一途さを多少見習った方がいいのかも。どうも自分は、時にはまともな酒を飲んでみたいもんだとか、たまにはデカいエビ天を二、三本喰ってみたいなぁ（室蘭の＜天勝＞はまだ営業してるのかな）とか、死ぬまでには＜すし善＞本店の暖簾をくぐってみたいもんだのぉ、などという類いのものを除いて総じて欲望に欠けるところがあるので。お気に入りのピッチャーの一人だった川口の現役時代の話を聞けたのだけはヨカッタ。たしか「投球術」という新書も書いている筈。他のメンバーはともかく、なんでこの人がこの舞台にいるのかと疑問に感じてしまうが、解説者というのも不安定な稼業であるし、おカネはいくらあってもいいという訳なんだろう。広島時代の名物捕手達川、巨人時代の監督長嶋の逸話はいかにもというもので笑える。川口さんがそう表現した訳ではないが（彼は「いい人なんですよ」と繰り返していた）、エピソードを聞いていて長嶋という人はやはりちょっと奇人変人（日常では行動を共にしたくはない）の部類に入る人物と思った。４時終了。◯◯さんから焼酎一本貰う。クルマで送ってもらい４時半過ぎに帰宅。車中聞いた話では、◯◯さんの知人であるという司会の男も（ススキノで店をやって借金まみれだったそうだが）すでにン千万だかは稼いでいるのだそうだ。ただし、あらゆるこの手のシシテムがそうであるように、早く始めないと儲らない由。まあ、それを自覚しているTさんがやった甲斐だけのことはあったと思えるくらい稼げればいいけれどと友人として思う。現在が「早い」時期なのかは自分には分析できないが。１５時現在、晴、２・９℃。妻に、池谷がバク転、宙返りなどやってサービスしてた、と笑い話のつもりでセミナーの様子を話すと、「分かった？生きるって大変なのよ」と諭すが如く云われてしまった。ああ、それは自分だって分かってはいる、分かってはいるのだけど......
７時半、カップ麺、ナットウ、冷水、胡麻パントースト２、ミニあんパン１、紅茶。１０時、明日からの暴風雨に備えGSで灯油を調達。８リットル５７７円。６点UP。１時半、タコ刺身、妻実家自家製ホッケの開き、湯奴、牛肉と大根菜っ葉のチャーハン、燗酒約三合、麦茶。池田晶子が腎臓癌で２月２３日に亡くなっていた由。４６歳。午前５時半就寝。
