須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

水曜 出稼ぎ三日目

 9時40分起床。9時現在、晴、16・9℃、最高気温19℃。うどん、ナットウ、トースト1、食パン1、ミニあんパン1、冷水、紅茶。昨日注文本に入金あり。日記付け。

 12時50分、家を出る。徒歩での通勤気持よし。月寒の<セイコーマート>で虫やしないの豆パンを買おうとレジに差し出したところ、サイフを忘れて来たことに気づく。1時15分から7時半、A本屋。トレーナー着て箱詰め。昨日の倍の12箱は片付けるつもりであったが、難渋する。3箱のみ。暗くて背文字が読めない上に、本の並べ方、無茶苦茶。もらったリスト通りに本が並んでおらず、実際の並べ方では棚の途中から数メーター離れた別の棚に飛んでいたりするので、本を探すのに時間がかかる。ちょっとすみません、とA本屋弟さんに尋ねても並べた本人も何処に置いたかもう忘れていたりする。小説本の隣にゲーム攻略本、その隣が足・腰・膝の治し方、という具合なので、背文字を見ているだけで頭が混乱してくる。

 机の上にA本屋目録今月号(月刊)に阪神地方の大学の◯◯という先生から来た注文FAX紙あり。一、二ヶ月前の号で買った分24500円を8月16日にお支払いする、ただし今号の何点だかを先に送って頂ければという意味のことが書いてある。電話番号を記していないし、以前書いて来た電話番号にかけてみたところ、「現在使われておりません」であったという。A本屋さんは優しいから、できるだけ意向に添うようにはからうだろうが、自分であったなら、何考えてんだ!この野郎は!である。バイト賃5千円戴く。帰り、やや風あり、冷気感ず。

 8時半帰宅。9時、入浴。萌黄さんから「半畳古本市」に関するメールあり。

 机上に、知人の元ロック酒場のマスターから連絡欲しい由の電話ありと妻のメモ。大家さんからの電話でなくちと安堵。また店を再開(過去に何回か再開している)するのかと心弾んだが、妻の話では、本のことで質問がある、と云っていたという。電話をかけてみると、大正6年初版の萩原朔太郎「月に吠える」を入手したが、やけに新しいな、と思いつつも、でももしかするととんでもない掘り出し物かも、と期待して連絡してきたらしい。おそらく<ブックオフ>で105円で買ったのだろう。自分が電話した時点では、昭和43年の復刻版であるのに気づいていたが、そんな稀覯本の本物がそこいらへんにぽんぽん転がってますかいな。ああ、日本全国誰でも古本屋みたいな時代って・・・。

 ドライカレー、冷水で第二食、冷奴、ホッケ煮付けで水割り。2時30分、就寝。