須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

月曜 珍しく動く

 午前6時半目覚め。7時起床。6時現在、曇り、6・6℃、湿度71%。トースト2、バナナ1、牛乳、カフェオレ、紅茶、冷水。8時、なちぐろ堂大西夫婦来る。なちぐろ車で小樽へ向かう。5時近くに寝ついた筈の妻も起き出して珍しく同行。札幌を出るまでテナント募集中の貼紙がやたら目に付く。これから景気がよくなるとはとても思えない、少なくとも消費税上げる前の数年でなんて。

 小樽に入ると、餅専門店とか金魚屋さんとか嬉しい看板がちらほら。9時半着。10時から文学館で古本市覗く。薫風氏の姿はなし。いつのまにかケルンさん夫婦出現。遅れて岩田書店さんも来る。2020円買う。うち半分は北杜夫、開高、安岡などの自分用文庫なり。1時間で見終り、続いて2階で「小樽ちまちま文豪展」観る。http://www4.ocn.ne.jp/~otarubun/bungakukan/kikakuten/kikaku.html 面白すぎてフィギュアに付いてる説明文を全部読んでいては夕方になりそうなので、文学者のみの人形だけにして後はざっと眺めるだけにする。途中、屋根に爆弾が落下したが如き雷鳴、雨降り出す。中原中也のフィギュアもあり、小柄な大西夫人あかねさんに「あなたとね、背丈同じぐらいなのよ中也って、だからさ、普通から云って、女の人から見たら小林秀雄とはちょっと勝負にならなかったと思うよ」と説明したらウケたので、調子に乗って展示見ながら、伊藤整のナルシストぶりと女好きや、小熊秀雄の親友の寺田政明の息子の寺田農についてや、小林多喜二を虐殺した三人がその後けっこう出世して人生全うしたらしいとか話す。

 正午過ぎ、なちぐろ車で出る。06年1月に南陀楼綾繁氏と、同年5月に薫風、じゃんくまうす父子と来た<まるた寿司>を探すがなかなか見つからず。2階建てだったのが建物の姿なく駐車場となっており、諦めて帰ろうとした時、大西君が駐車場の奥、脇の民家らしき1階に<まるた食堂>という行灯(?)を発見。移転したのだろうか。入ってみると店内は以前の、5分の1ほどの面積。寿司をやっていない以外はメニューと価格大系は前とほぼ同じ。大西君のみカキフライ定食600円、ほか三人はネギトロ丼500円。自分以外の初めての三人にも好評。雨で冷えているところに鮭の吸い物が特によかった。いつかここでゆっくり酒が飲みたいもの。

 札幌に近づくにつれ小雨となり、市内では曇り。2時半過ぎ帰宅。12時現在、曇り、14℃、湿度49%(最低5・7、最高14・0)。FMで中途から「今日は一日ジュリー三昧」を聴く。12時間の生放送、一人のゲストもなく沢田研二本人がずっと一人でデビュー前から現在までを語り続け、自分の曲を流し続けるという構成。グループやりながらソロでもレコード出すのには乗り気でなかったとか、ポプコン出るのイヤだったとか、あの時のあれは実はイヤだった、ほんとは恥ずかしかった、やりたくなかった、というのが多くて面白いし、けっこう笑える。今日はまた外出せねばならず、再放送ないのは残念。

 4時出。ドニチカカード500円で地下鉄。東豊線終点栄町で降車、待ち合せ場所に小笠原君がいないので電話すると栄町ではなく元町の間違いだった。自分の勘違い。二駅戻り、小笠原君に案内され5時過ぎ『北方ジャーナル』発行元、Re studio着。小笠原君のほか社員さんの姿なし。小笠原君のパソコンから2月に我が家で撮ってもらった画像を南陀楼河上氏に送信。6時半となる。小笠原氏の席の後ろにある私物置場に袋の開いた日清チキンラーメン5ヶ入りパックが置いてあり、自分はその残り3ヶになった即席麺に札幌ジャーナリズム界の良心を見たと思った。自宅では未だストーブ焚かずキーボードに向かっているが寒さで集中できず、つい酒を飲んでしまう由。

 帰りに札幌駅で降りてロフトの古書の街を見学。遊びにきていた游書館君、田原書店さんに挨拶。店番の薫風佐々木氏とちょっと話す。須賀の小樽往復をすでに知っている。おお、恐るべき薫風書林の情報網!で、古書の街、サッポロ堂さんの北方モノは別格として、結局薫風書林の棚が一番目立っていた。南平岸Maxvalu>で、白鹿カップ2、ダイコン1、計409円調達、雨の中8時帰宅。

 ジュリー三昧を聴きながらメールと買った本の掃除と今日の小樽での反省。零時〜1時半、入浴。腰痛気味。河上氏から写真撮り直して送って欲しいとのメール。ちょっと心配していたのでやはりなと思う。豚とキャベツ蒸し、目玉焼き、ダイコン炒り煮、モヤシと山クラゲ和え、カブ浅漬け、燗酒二合ちょい、玄米茶。薫風書林氏にラジカメ貸して頂戴とメール。書見。午前6時前就寝。