須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

水曜 初売りだよ!

 7時15分起床。6時現在、雪、−2・8℃(最低気温−2・8℃、最高気温−0・2℃)、湿度87%。豚肉菜花入りうどん、冷水、ロールパン2、シュークリーム1、カフェオレ、紅茶。8時半前出。地下鉄でススキノ。

 9時寸前、狸小路ラルズ着、8階催事場へ。初売りの今日は通常より1時間早く9時開店なのだ。すでにスタンバイの萌黄さんご夫妻に挨拶。今回から毎回負担をかけてきた中古レコード<Page One>佐藤さんの担当日が減り、今日は萌黄さんと二人でレジ番。

 開店から時をおかずお客がエレベーターで上がって来て、15分もすると混み始め、それからは本を抱えたお客が次から次へとレジに押し寄せる状態に。一昨年は売れたが昨年はさほどでもなく、まして最近斜め向かいにブックオフが出来たことでもあるし、今日もけっこうノンビリできるだろうとタカをくくっていた予想が吹っ飛ぶ。ちょっとこれは昔の五番館の古書展を思い出させるぐらいの賑々しさ。横の会場では福引きの金が鳴りっぱなし。D大の御園生さんや、東区のOさん、年賀状印刷を頼んでいたこともある元印刷屋さんで田村隆一木山捷平などが好きなYさん、息子さん連れた『札幌人』荒井さん、現在はフリーライターの金子君など自分の知ってるお客さんたちもお目見え。担当マネージャーSさんは初売りとてあちこちへ飛び回らねばならず、加えるにいつも8階本レジにいるTさんが休んでいるので、カードで支払い希望のお客さんを7階サービスカウンターへ案内などせねばならず焦る。まあ忙しいったらない。この古本市を楽しみにしている人は存外多いのだなあと驚く。

 正午過ぎに来場した亜本屋さんからバイト代、早出分の割り増し入で6千円貰う。3時過ぎまで昼食休みをとれず、また萌黄さんが帰りに御馳走してくれそうな様子もありで、今日はこのまま食べずにラストまで行くことに。会場が乾燥しているせいか、やたらと喉が渇く。それでも休憩は5分、10分の水分補給休みを1回ずつだけ。発送分荷造り二つは萌黄さんが片付けてくれ助かる。終了間際、書肆吉成君が顔を見せる。いつもより2時間早く6時閉店。結果一昨年に近い売上を記録。予想はずれてくたびれたが、バイトの自分としてもよかったと思う。当初、心配されていたブックオフの影響はまったくなかった。また、自分が確認したところでは、今日来場したお客さんでブックオフの黄色いビニール袋を持っていた人はただ1人だけだった。客層が違うのだと云えば確かにそうだろうが、この結果は面白い。その逆、ラルズ古本市の袋片手にブックオフに入った人の数は分からぬが。萌黄さん出品50円文庫を分けて貰う。

 ちょっと一杯飲んでいきましょう、とやはり萌黄さんが云ってくれて、お目当ての<世界のヤマチャン>?とかいう不思議な屋号の居酒屋?に向かう。途中、本の入った紙袋持ったまま須賀は今冬初転び。ヤマチャンが休みなので、近くのアイリッシュパブ<BRIAN BREW>なる店に入ることに。まずギネス、それからハーフ&ハーフを1パイントずつ。感動。ひどく喉が渇いていたせいもあるかもしれないが、人生で飲んだビールでベスト5、いや、ベスト3に入る旨さと云っても過言ではない。キャッシュ・オン・デリバリー(cod)という注文の度に前払いで代金を支払うシステムだが(自分は飲むのみで萌黄さんが払ったのだけれど)、馴れるとこれは気楽でいいかもしれない、とお気楽な自分は思った。地下鉄で南平岸

 7時半帰宅。ラルズに持参、食べずに持ち帰ったオニギリと紅茶。シャワー。スケトウダラ飯寿司、カズノコ、ヒラマサのカマ塩焼き、熱奴、ホウレンソウおしたし、プロセスチーズ、せんべい、燗酒2合、ウィスキー水割り4、玄米茶。「フルハウス」。7時就寝。