須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

火曜 Pink Floydと松井君

 2時起床。12時現在、晴、5・3℃、最高気温6℃。カフェオレ、紅茶、冷水。3時40分、霙の中、傘さして郵便局、48、810円をおろし、農協で家賃◎月分62、500円支払う。 <Maxvalu>で牛乳2、食パン、ジャガ薯北あかり1袋、もやし、とうふ、ナットウ、計670円を調達して帰宅。ささくれた心に春の雪が沁みる。4時半帰宅。玄関ロビーで大家さん奥様とすれちがう。おとなしそうな、善良そうな方である。わたしもいい人なんですけどね。ロールパン2、紅茶。梱包1、発送1、受注2「マリー・ローランサン画集」、沼田元気「僕は盆栽」。7時、レトルトカレー、冷水、ビスケット、チョコレート、カフェオレ。植木等死去。80歳。大麻の違法栽培が流行り、それがバレて逮捕されるのも流行っているらしい。

 11時半入浴。大急ぎで上がったが「私の名盤」再放送・伊藤政則第2回ピンク・フロイド「原子心母」は残り5分しか聴けず。ピンク・フロイドというと自分は、以前名古屋でレコード屋を経営していたが現在は音信絶え、消息不明の高一以来の友人松井を反射的に思い出してしまうのだ。高校入学前(72年)の三月、その松井が室蘭から友人と札幌中島スポーツセンターへ観に行ったフロイドのコンサートで(それは初来札にして二回目の来日だった)まだ発売前の「狂気ーThe Dark Side Of The Moon」(73年)全曲(つまり会場のほとんどすべての聴衆にとっては未知の演奏)を聴き、その夜は何処へ宿泊していいかも分からずに友人(男)とラブホテルに泊まったというエピソードを、高一でクラスメートになった彼から羨望の思いで聞いたものだ(ラブホテルじゃなくピンク・フロイドを)。その「狂気」をやはり初来日(71年)での伝説の箱根野外コンサートで演奏したー音楽雑誌で「箱根の山(だったか森だったか)がゆれた」という記事を読んだ覚えがあるーと熱く語る伊藤政則の回想が、その約7ヶ月後の松井の体験とぴったり符合しているのを今日確認した。松井君はその後、高三の学祭の折、にわかバンドでフロイドの「Echoes」(知っている人は知っているが約23分半の長さの曲である)を延々やり通し(ギター担当)、やんやの喝采を浴びたのだった。松井、いつか君と会いたい。そして酒を飲んで話がしたい。FREEの「All Right Now」を君のギターで歌ったりなぞして(ピンク・フロイドとはまたえらく幅があるのであるが)。

 1時台、再放送のラジオドラマ「ライティング・マシーン」。有栖川有栖の原作も読み、前回も聞いているけど今回も楽しめた。マグロ刺身、ヤキトリ、ホタテオクラ、モヤシナットウ、ナメコみそ汁、ウィスキー水割り3、緑茶。午前6時就寝。