須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

火曜 冷蔵庫がやって来た

 午前11時半、電器屋さんからの電話で起こされる。時間余ったので今から行っていいか、と。眠いので断る。朝方、1時から3時のあいだと確認の電話を寄越したばかりなのに。分からん。12時半起床。正午現在、曇り、26・4℃、湿度70%、最高気温30℃の予報。牛乳、冷紅茶、水。
 1時半、電器屋さんの下請け運送屋さんが二人で冷蔵庫<サンヨー>の「it's」を運んで来た。玄関先なので、10分で設置完了。その後、一人でまたダンボールを移動したり、片付け、掃除に何のかんのと3時まで。ドアを開けての作業中、外出する隣のダンナと顔逢わせる。求人誌片手にスーツ姿で出て行く。失業保険が出ている人が羨ましい。4時、大型ゴミ収集センターへ電話。
 6時、ホーマックへ行き、タップ付延長コード5m、クリップ、冷蔵庫用ノンスメルを計704円買い、即帰宅。第一書庫へ入り、コンセント探し当てる。7時近くになって、遂に冷蔵庫始動。牛乳とジュース、製氷機とペットボトルに水を入れて庫内へ格納。慎ましやかな静かな音を出して作動している。好感を持つ。が、側面は相当に熱を持っている。大丈夫なのか、また故障するのでは、と心配になる。俺が酒を旨く飲めるようにと働いてくれているのだなあ、と思うと愛おしくさえある。とりあえず冷蔵庫なしの生活からは脱出した。なにか、ささやかなれど、一つのことを成し遂げた達成感がある。昨日は掃除機、今日は冷蔵庫と、当家も一気に憧れの文化生活の仲間入りである。第一歩である。
 7時、冷やしおろしうどん、目玉焼、水、トースト1、黒糖ロール2、冷紅茶、水。
 10時半、シャワー。12時、鰹タタキ、鶏のナンコツ唐揚げ、大根、モヤシ、和布蕪のサラダ、氷浮かべてウィスキー水割り2杯。「さあ、古本屋になるぞ、古本屋になるぞ、古本屋になるぞ、徹底的に古本屋になるぞ〜、私は古本屋の仕事が出来て嬉しいな、嬉しいな、嬉しいな、嬉しいな、嬉しいな〜、私は古本仕事に励むぞ〜、励むぞ、励むぞ、一心不乱に励むぞ〜、明日から私は古本の仕事をするぞ、仕事をするぞ、仕事をするぞ〜、私は古本で金を稼ぐぞ、金を稼ぐぞ、金を稼ぐぞ、稼いでやるぞ〜……」と妻が我が耳元に執拗に繰り返す。1時過ぎ就寝。