須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

さらば!怪しき男女よ

 9時20分、電話で睡眠中断される。昨日の注文書の代金を先ほど銀行振込した、今しがたその振込明細証もFAXした、即刻送本してくれ、とお客さんから。寝ぼけ眼で見るに確かにFAXが届いている。はい、今日送ります、と答える。入金があるとJNBから即メールで通知が来るのだし、加えてFAXまで流して来ているのだし、ご本人もPCでメールでの連絡が可能であるにも関わらず、大概の古本屋は営業していない9時20分に電話までしてのお知らせは不要だと思うのであるが、やはりどうしても念を押したいらしいのである。実に熱心な方である。改めてFAX紙見ると「即刻送って下さい」とここでも指示されていらっしゃる。買っていただくのは誠にありがたいのであるが眠いのである。

 床に戻る前にトイレを使う。ここは玄関入ってすぐ横にあるのだが、外が騒がしい。階段を上り下りする音や人の声やでばたばた。覗き穴から見ると、隣室が引っ越しの真っ最中。9時から開始されたと思われる。横になるが眠れず、10時20分起床。洗顔着替え済ませ、また覗き。ドアの隙間から寒風吹き込み、思わず、ぶるっ、と来る。10時半、荷物積み込みほぼ終了。外へ出て踊り場から廊下へ降り、引っ越し業者のトラック見学。吹雪。開け放たれた非常ドアから雪が吹き込んでいる。部屋へ戻ろうとしたところで隣室から出て来た男女に出会う。後ろにいたオヤジの方は見えないが、女の方とは目が会う。これから夜のススキノへ御出勤かと思わせるような恰好である。この犬夫婦には随分と迷惑を被ったものであるが、思えば面白い取材もさせて貰い、社会勉強にもなった。さらば!謎の犬夫婦よ。

 12時現在、吹雪収まり曇り、−3・2℃、日中最高気温2℃。うどん、ナットウ、トースト1、冷水、カフェオレ、紅茶。<楽天>から受注一件。鈴木いづみ文庫本。<日本>から三軒。「赤線従業婦の手記」、ユゴーノートル=ダム・ド・パリ」、彌生書房版「小野十三郎詩集」。
 夜7時半、寝室で「クローズアップ現代」。ライブドア問題。東大の「投資クラブ」というのが取材されていた。おそらく今の世の中、いろんな大学に似たようなサークルが存在するのだろうな、と眺めているうちに15分ほど仮眠。8時からは「世界遺産」でネパール・カトマンズのヒンズー並びに仏教寺院事情を見て、「けものみち」も半分ほど。

 11時半、ビール空き瓶6本を<セイコーマート>へ持参し30円貰う。牛乳158円と一合酒パック二ヶ200円を購い帰宅。入浴。トリ肉トマトソース&ハーブ漬け、鰍汁で酒二合。ネット徘徊。失業中の小笠原君へ長文メール。4時就寝。