須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

水曜 交換会、悲惨な結末ふたたび

 午前7時半起床。午前6時現在、曇り、−3・2℃(−5・5、最高1・3)、湿度83%。うどん、ナットウ、牛乳、カフェオレにて第一食。8時半出。地下鉄で大通。

 9時5分、頓宮神社着。本日月例交換会。最初は荷物がほとんどなく陳列台に使っている会議用机の上も寂しく、さすがに今日はダメか思ったら10時前に壁面除いてけっこうな量の本が並んだ。「まったく、古本屋が一番支払いがだらしない。東京でも神田以外は前金だ」という声が聞こえ、見ると◯◯さんと◎◎さんがネットでの道外業者からの注文について話をしており、思わず傍に寄って話を聞く。「その何ヶ月も払って来ないというのは何処の何という古本屋ですか?」と訊いてみるが良識あるご両人は名前を明らかにしない。薫風書林は体調が悪いのか姿見えず。亜本屋さんが顔色悪く、壁に寄りかかるようにして辛そうに立っているので、「疲れてるみたいですね、大丈夫ですか?」と声をかけると、「はい、そりゃあ疲れてますよぉ」と返ってきた。今月一杯で今の店舗から引っ越しせねばならず、その荷物を入れる予定の倉庫を片付けているのだろう。自分も移動の手伝いを頼まれているのだが、この季節の引っ越しは想像するだに憂鬱になる。11時、第一回開札、11時40分第三回で了。12時半片付け終了。何も入札しないつもりであったが、文庫と単行本混合の三縛り一点のみ買った。

 じゃんくさんより唐沢景子さんから配給の米渡される。コシヒカリ10キロ。これでひと月近くは食い繋げるだろう。唐澤俊一・ソルボンヌ景子『カルトの泉』も貰う。米共々自宅まで送ってくれるという御言葉に甘えてじゃんく車にリブロさんと同乗。平岸でリブロさんを降ろし、薫風書林佐々木宅へ米を配達に。チャイム数度鳴らすも店に行ったのか出て来ず。1時過ぎ帰宅。

 3時前、GS往復。灯油15・8リットル995円確保。前回より3円上がってリッター66円なり。うどん、冷水、バナナ、紅茶にて第二食。薫風書林からメール。除雪で具合悪くなり臥せっていたが、新年会は進行役任されているので出席の由。

 3ヶ発送の後、5時半出。地下鉄でススキノ。ススキノ駅で百間堂さんと一緒になり南4西5シャンゼリゼビル<山田や>へ。6時より古書組合新年会。ビール、燗酒。積丹から(とHPに明記している)の刺身、蟹などなかなか美味。ただ30人近くの宴会場としてはちと狭いか。酒宴始まり間際に前触れなく、一昨年の京王プラザ懐石新年会から二年ぶりに突然姿を見せた某君、髭がなく最初は判別つかなかったが眼と背の高さと声で彼と認識、思い出す。一時、連絡もつかなくなっていた時期があったので没落しているのかと期待していたのであるが、さにあらず、益々儲けているらしい。ああ、儲かる人間はさらに儲かるのだなぁ。薫風専務理事の指名により新人さんや最近入った人が近況語る。亜本屋さんから千円図書カードをプレゼントさる。8時終了。

 <春夏秋灯>で二次会。伊藤書房、花島書店、弘南堂、市英堂、書肆吉成、アグリア、なちぐろ堂、旭川BBBの諸氏にスガ。着物姿の店員さんから奨められるままに鮑二つが頼まれ、ワインなども開けられる。自分は燗酒。途中、順番に各自、現況と今後の豊富を述べることに。自分の番が来たので、「今に見てろよぉ〜〜〜〜〜〜!オマエら!‥‥‥と思いつつ二十年が経ってしまいました。今はユメもチボーもありましぇん」とだけ簡潔に話す。十八番の市英節も聞かれたが、弘南堂庄一氏の話が考えさせられた。太っ腹の伊藤さんと庄一氏が折半で払ってくれ、皆の拍手喝采を浴びる。

 三次会は二次会メンバーをそのまま自分が案内してジャスマック五番館ビルのスナック<yu's>へ。二、三年前にお客T畑さんに連れて来られて二度来て騒いでおり(http://d.hatena.ne.jp/nekomatagi/20060812 http://d.hatena.ne.jp/nekomatagi/20070809)、その縁で多少面倒見てくれるのではないかと期待抱いて来たのだが‥‥‥。飲み放題歌い放題2時間一人4千円を奨められる。と云っても三次会とてさすがに誰もたいした量は飲まないし、歌も滞在時間の半分ぐらいは自分が歌っていた記憶が。精算時に「一人頭500円安くなりませんかぁ」と試しにママに頼んでみたが通らず。ああ、仕方ないか、とお金を集めている時、◯◯さんが同じくママに掛け合うとあっさり3500円になった。交渉力の差か、それとも顔がいいからか。中条きよしみたいだもんなあ。

 4次会は残った四人で<焼鳥じゃんぼ>。焼鳥、通しのポテサラなどと焼酎。本音炸裂。しかし、まあ、いろいろ勉強にはなった。なったがしかし途中から記憶跳ぶ。跳んで跳んで跳んで跳んで跳んで廻って廻って廻って、気がつくとタクシーが自宅MS前に停まっており、メーターが2050円を指しており、隣の吉成君に、じゃあね、と千円札一枚渡して降りる。3時前後帰宅。

 家に入ってほどなくサイフがないのに慌てる。「いくら入ってたの?」「一万」「ええっ!そんなに」。瞬時に妻の柳眉逆立つを見ゆ。外に出て雪の路上捜索。見つからず。5分ほどしてパジャマの上にコート羽織った妻も出て来て一緒に探す。発見できず。「しっかりしなさいよ!」とビンタ数発貰う。15分ほど探して後、タクシーで財布から千円出して、またしまった覚えはあるのだから、ここにないとすると、と部屋に戻ってみると、あった。よかったあ、と頬を押さえながらしみじみ。午前5時就寝。