須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

木曜 出張二日目

 40分ほどうとうとして午前6時に目覚め。寝られず。7時過ぎ、日本酒半合飲んで横になり、眠らんと努めれども果たせず。8時半起床。6時現在、晴、17・3度℃(最低16・7、最高25・7)、湿度70%、うどん、ナットウ、冷水、トースト1、ミニあんパン1、牛乳、紅茶。 

 9時40分出。郵便局で冊子1ヶ送って後地下鉄。10時15分某家着。ご主人と女性二人に挨拶。エプロン着用、即仕事に入る。とにかく棚から出して縛ってゆく。15分ほどしてSさん来る。ソファに座っているSさんと作業しながら話す。「小笠原君はですねえ、花村萬月さんに会った時、飲んでたら書けないよと云われたそうですよ、まあ、僕なんかにはとても不可能だけど」と自分。10分ほどして、「じゃ、あと特に問題ないよね」と確認してSさん帰る。

 11時半、ご主人から昼食誘われるが、まだ目処が立たないので今日は辞す。仕事開始してから頂いたソフトクリームを3時過ぎに食べた時まで座らず、誰が見ている訳でもないのに立ちっぱなしで作業続ける。これまで、妻からも友人からも同業者からもオノレからも、懶け者の烙印額に押されていた自分であるが(漫画『男組』相撲部大田原のエピソード参照のこと)、オレって実はこんなに働き者だったのかと思ってしまった。が、何のことはない、つまりこの勢いは単に睡眠不足でハイな状態の成せる業なのだろう。それと早く済まさなければ迷惑かけるという焦り。

 今日は最初から全室灯りをつけておいたので、午後もさして暗くならず目も痛くならない。仕分けと縛りは本日で終わらす予定で、自分としてはメシも食わずに(さほど空腹も覚えず、それにトイレに行きたくないせいもある)頑張ったつもりだが達成できず。明日も来ることになる。早くこれを済ましてしまわないことには全体が把握、確定できず、出品封筒も書けないし出品明細も作れない。Aさんは月曜日ですでに完了しているというのに。これで、明日は埃を浴びて真っ黒い鼻の穴のままススキノに行くことになる。まあ、普段からレゲエのオジさん風の服装であるし、久しぶりに高校時代の友人達と逢うからと云ったって、何処かに行って男四人で愛を確かめ合うと云う訳じゃないんだから汚れてしまった私で赦してもらおう。

 5時半終了。疲労。が、昨年今頃、Aさんのお手伝いで通っていたお宅の作業に比べると、階段の昇り降りもなく、長時間中腰でいなければならないわけでもないので遥かに楽だ。

 お宅を出て歩いてゆくと日本共産党の人が二人一組のティーム(一人は旗持ち、一人はマイク。ちなみに「ティーム」は小笠原君からの影響)で演説をやっている所に遭遇。ほとんど通行人がおらず、立ち止まって聞いている聴衆も一人もいないのに何故表通りではなく、こんな裏通りで慎ましく頑張っているのか、また謎が一つ増えたのである。地下鉄駅前交差点で◯◯◯さんご夫婦に遭遇。ご挨拶した後、手を洗いますからと地下鉄トイレットルームに入ってはぐれた自分、ヘンな男と思われたろうなと案じる。札幌駅で降りられたのが見えた。車内から窓の向こうに手を降ったが気づかれないでエレベーターに乗られた。何処ぞの美味しい店でディナーを召し上がるのだろうか。こういう未来は自分には訪れないだろうなとちと寂しくなる。

 南平岸Maxvalu>にてデスクスタンド、クリヤホルダー、計258円。自宅MS近くで街へ出かける妻と出くわす。6時半過ぎ帰宅。シャワー。8時半〜11時仮眠。起きてパソコンを見るが目がかすんでまともに字が読めない。オレももうこれでオシマイか、サビシイ生涯であったよなあ、もっと他人に優しくしとけば良かったかもなあ、と半生を振り返ったりしてみたのだけれども、紅茶と冷水を摂取すると治った。リブロさんから昨夜は店で待機していた訳ではないですから、とのメール来ている。21時現在、晴、20・1℃、湿度72%。梱包2。午前2時半からトントロとネギ炒め、冷奴、蒸しモヤシのシソ風味、キャベツ浅漬け、酒三合、紅茶。昨夜は酒を飲まないせいで寝そびれてしまったから、という理由をつけて今日は飲んだ。午前5時半就寝。