須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

水曜 6月交換会

 午前7時起床。オニギリ1、トースト1、ミニあんパン1、バナナ1、カフェオレ、紅茶、冷水。8時15分出。ピーカンという感じの快晴。地下鉄で大通。9時前、頓宮神社着。

 本日、古書組合月例交換会。次回から(自分にはムズカシイが)もう少し早く家を出た方がいいようだ。理事と事業部員すでに集合、赤帽車から降ろした荷物を二階に上げる作業の真っ最中。地方荷含め、荷物多く、開札時間を15分遅らせる。萌黄さんからグラシン紙。並樹さん、石川さん、石丸さんに挨拶。みなさん元気そう。じゃんくさんに『秘密探偵JA』返却。何も買わないつもりで来たが入札意欲起こすもの一点あり落札。黒っぽい8本口。太宰治の『千代女』が欲しかったので。他に目についたものでは武者小路全集、豆本4点一括。由良君美訳のW・ブレイク豆本は珍しそう。荷主さんも納得、満足のいい値になっていた。自分は気がつかなかったが東松照明などの写真集もあったそうな。赤帽さんに市内配送分の荷物積み込み(弘南堂庄一氏、南陽堂秀了氏の二人が手伝ってくれたのは助かった)、会場の片付け終えてすべて終了したのが1時半。

 近所の<五修堂>なる中華料理屋さんで新理事と事業部員の食事会。Bランチ(牛肉とピーマン炒め)とビールジョッキ2杯半。分け合おう青春と宣言して薫風書林が頼んだAランチのレバとタケノコ(?)炒めと少量交換。自動車、自転車の人が多くビール組は5人のみ。事業部員の慰労金分配分を事業部長恊治君から頂く。組合の方針として決められた緊縮財政のため今季から4割カットされたそのまた半分の前期分。理事は何も貰えないのだから、もちろんこれでよしとしなければならないのだけれど、ボランティアでセリの肉体労働にも従事し、先ほどまで一緒に汗をかいたその理事さんたちの前でお金を渡されるというのもまた気がひけるものなり。などと申し訳なさそうな顔をしながらも、薫風ソウル佐々木理事の羨望の視線をねっとりと浴びた福澤諭吉さんをピンピンと右手中指で弾き、薫風念を払い落してから財布に仕舞い込む。2時半過ぎ散会。

 帰り、吉成君のクルマに同乗。車中、人生の秋と頭髪との関係について、貧者と富者と頭髪の多寡とのデリケートな問題について、また五木寛之は何故いまだに見栄えよくカッコよくあり続けているかについて思うところを一方的に開陳する。吉成君には2、30年は関係のない話だし、また彼の髪の質を見るに永遠に無縁の問題かもしれないのだが。池上博子、中村ひろ美、河津聖恵、吉増剛造の『四熊野』2号(92年)、3号(93年)の2冊もらう。先日のお返しの由。場所をとっていた線引きあり雑誌を引き取ってもらっただけなのだが。

 3時帰宅。15時現在、晴、22・7℃(最低16・7、最高24・9)、湿度48%。今日仕入れた本を箱からポリ袋に詰め替えて部屋へ格納するのに要二時間。受注。紫陽花社『東西通信』9号。東京・紫陽社と大阪・彼方社が共同で不定期に刊行していた冊子。薄いものだが蜂飼耳「らじお・たいそう」「たべられる仲間たち」「いまにもうるおっていく陣地」、荒川洋治「文章でつくる詩論」、村岡真澄「西の日記」を掲載。蜂飼耳『いまにもうるおっていく陣地』特集の感あり。荒川さんは人から何か贈り物、例えば菓子など貰っても特に礼状など出さない主義と書いてある。ほんとなのだろうか。

 二点梱包しようとしたが余りの眠気に果たせず。発作的トイレ掃除。掃除している間に目が冴える。シャワー。元気が出てしまったので眠らずに酒。刺身サラダ(タコ、イカ、マグロ、レタス、大根)、タコ入りスリミ揚げ、日本酒三合、ワカメみそ汁、米飯少、玄米茶。日雇い派遣グッドウィル7月末をめどに廃業を発表。午前3時半就寝。