須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

水曜 交換会・総会・弁当

 午前10時20分起床。トースト1、葡萄パン1、グレープフルーツ・ジュース、紅茶、冷水。紙袋二つ下げて11時出。郵便局で冊子3ヶ出す。

 地下鉄で大通。<リーブルなにわ>で雑誌立読み。何の仕事をしてる人だろうか、メモを見ながら『すばる』など文芸誌、『フライデー』など週刊誌、各種総合月刊誌、ほかに『軍事研究』などの雑誌を積み上げて2、30冊買ってる30代とおぼしき男性がいた。店でもお得意さんらしく店員さんも親しげに挨拶し丁重に遇していた。

 零時過ぎ頓宮神社着。今日は古書組合月例交換会と年に一回の総会があるのだが、セリ中は開いてる会場の扉が閉ざされ、しんとしている。中に入るや、皆さんの視線が一斉にこちらへ。ありゃ。なんとセリも昼食時間も済み、1時からの予定の総会がすでに始まっていた。吉成君となちぐろ堂大西君の間に座る。荷物が少なかったのでセリ終了時間もランチ時間も前倒し、会議を早々に始めたところだと云う。一人だけ食する醜い姿を見られるのはイヤなのでPB茶だけ飲み、配給の豪華弁当は持ち帰ることに。発言する人は例年ほぼ同じなのであるが会議長引く。人間というもののさまざまな情念というものをいろいろと考えさせられる。誰かの発言に「我々インテリゲンツァの集まり」とかいうくだりがあり、ええっ!?そうだったの?と内心たじろぐ。向い席の薫風ソウル佐々木氏は元気そうであったが、斜め向かいの亜本屋さんは表情冴えず、ちと気になってしまう。たんに眠たいだけなのかもしれぬが。それと御大の姿がないのは個人的には寂しい。3時終了。

 閉会後すぐに、じゃんくまうす太田さんが姿を消してしまったので『秘密探偵JA』はまた持ち帰ることになった。来月には返さねば。八光さんから弁当をもう一つ貰う。物くれる人はよきかな。ありがたい。これで一つ弁当を妻と争うこともなく食卓を囲める、今日もご飯が当たる。主よ、感謝します(何の<主>か知らんが)。と今日のささやかな幸福に感じ入る自分、かつては缶ビールも1本ついていたのになあ、昔はよかったなあ、と毎年繰り返す嘆きを胸にしながら。

 吉成君のクルマで送られる。豊平区役所近くでおろしてもらい区民センター図書室で3冊返却。1週間前にハガキで返却督促されていたもの。アナタようなだらしない利用者は困るんですよ、遅延常習ブラックリストに入ってるのにまた借りるんですかあ、というような非難を含む視線が注がれのではないかという怯えがあり、恥ずかしさに首うなだれる自分の図が想像されて、今回は何も借りず(実際にはそんなキビシイことを云わないヤサシイ人たちであるのは承知しているのだが)。4時帰宅。

 15時現在、晴、15・0℃(最低11・6、最高18・3)、湿度70%。メール、日記。7時、うどん、仕出し〈桑原〉の幕の内弁当、冷水、紅茶、チョコレート。「その時歴史」を見ながらうとうと。そのまま30分ほど仮眠。11時半〜1時入浴。琴欧洲、久方ぶりに朝青龍を降し全勝守る。オリックスのコリンズ監督辞任。ドジャースで野茂とバッテリーを組んでいたマイク・ピアザ(ピアッツア)が現役引退。メッツに移籍したあたりが頂点だったか。当時吹き荒れた野茂トルネードの影響で、日本ではブルトーザーのコマツと下着メーカーのCMに出ていたことがあった筈だ。こんなことを覚えていても古本商売の利益には何も繋がらないのであるが。書見。断酒。午前6時就寝。