須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

土曜 旅と私ー世界との出会い

 午前7時45分目覚め。一時間ばかり本読み。11時半起床。12時現在、晴、15・3℃、45%、予想最高気温16℃。トースト2、ミニあんパン2、牛乳、カフェオレ、紅茶、冷水。
  1時半、出。1時50分、北海道文学館着。これは、古書業者として研鑽を重ねよう、というような殊勝な心掛けからではなく(第一もう遅いのじゃよ)、たまには文化的な空気に触れてみようじゃないか、それにプロの作家の講演なるものを聴いておこうか、気分転換にもなるし、という安直な動機から、今日は2時からの池澤夏樹講演「旅と私ー世界との出会い」を拝聴に来たのである(なにせ無料なもので)。本日から始まる特別企画展「池澤夏樹のトポス」のオープニングを兼ねてのイベント。すでに会場ほぼ埋まっており。後から二番目の席に座る。開演前に係の男性が、希望者多数に付き抽選をさせていただいたのですが、今日来られている皆さんはその狭き門を通られた選ばれたオーディエンスなのですと吹聴。そうか、オレって選ばれし者なのね、とほくほくしていたら、「こんなところで運を使わしちゃって」という挨拶から池澤さんの講演が始まった。場数を踏んだ余裕のある話し振りで淡々と、ところどころ適度な間を空けて静かに進んで行く。何故自分は旅をし続けてきたかという自らの問いへの考察を、ミクロネシア(であったか?)、バリ、ハワイ、インド、サハリン、ギリシャ、沖縄などへ旅をした話と住んでみた話を披露しながら述べる。ユーモラスなエピソード(この人のはあくまでも品がある)に時々、さざめき笑い。沖縄には10年いたが、昨年からおフランスに定住している由で今回はこの展覧会のために来日、道内に10日滞在するとか。周りの席の女性数人がこまめにメモを取ってる。熱心ですね。感心ですね。一方、斜め前の男性老人が居眠りしているのが見え、耳元では、真後ろのオバさんから発せられる、すぅー、すぅー、という寝息が聞こえ、あらあら、困ったちゃんね、と思っていたら、いつのまにやら自分も10分ほど意識失う。いやあ、どうもすいませ〜ん。だって床暖房が余りに心地いいんですもん。最後に「だらだらいつまでも話していても仕様がないので」と朗読を10分ほど。「永遠に着陸できない飛行士」というようなタイトル(うろ覚え)の短篇を完読。巧いもんです。3時半終了。観覧料600円であるが、余裕がないので展示(池澤氏撮影の写真がふんだんにあるそう)の方は見ず。ロビーの休憩コーナーに備え付けの『詩学』、『現代詩手帖』、『ユリイカ』(吉田健一特集)立読み。かみいとうほ君が頑張っているのは嬉しい。
 <Maxvalu>でモヤシ、低脂肪乳2、計238円購入、<セブンイレブン>でNTT3759円を払い込み、4時45分帰宅。牛乳、カフェオレ、紅茶飲んで日記。入力少し。
 9時、ジンギスカン、ナットウ、米飯、みそ汁、麦茶、チョコ一粒、紅茶にて第二食。やらねばならぬ書き物があるが頭朦朧としているので断念。11時入浴。料理酒代わりに残していた日本酒、0・3合ほどを飲む。1時半、途中からテレビ東京で映画「スワロウテイル」。トイレで使用中の懐中電灯の電池がもう切れた。午前4時、就寝。