須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

月曜 <Rプラザ>店番二日目

 8時20分起床。6時現在、晴、18・6℃、最高気温23℃の予想。うどん、ナットウ、冷水、食パン1、ミニあんパン1、牛乳、カフェオレ。出がけにドアを開けたところで、向いの(隣の)ドアも開き、薄い鞄片手にエンジと紫を足して割ったような色のスーツを着た長髪・パーマ・メガネの三十代後半と思しき男が出て来、こちらを認めると「おはようございます」だか「こんにちわ」だかと云う。開けた玄関の向こうに奥さんらしき人も半スボン(?)、Tシャツ姿で立っている。いつのまにか隣室に新たな隣人が入室していたのだ。どうりで昨日はヘンな方向からガキの声が聞こえていた訳だ。おそらく昨日の日曜に引っ越して来たのだろう。「おはようございます」と自分も返したが、それ以上の「今度越して来ました◯◯です」というような挨拶はついになかった。まったく、近頃の若い奴らと来たら、嘆かわしいもんだ。こう見えても自分なんぞは、引っ越しの度に、六菓亭のシフォンケーキかなんか持って必ず隣室には挨拶に伺う。それは、いきなり廊下などで隣人と顔を合わせた場合気詰まりであるのと、わたしは怪しいもんではありませんよ、爆弾も贋札も製造するような人間じゃありませんよ、と安心してもらい少しでも警戒心を解き、市民生活に溶け込んで謀略活動をやりやすくして、・・・というような目的ではなくて、単に新居での暮しの煩わしさを少しでも減らしたいからである。

 10時、狸小路<Rプラザ>着。レコードの方の店番佐藤さん、すでに来ている(来ていると予想するからギリギリで入店しているのだ)。忙しかったのは道新に紹介記事が載った一昨日だけで、昨日からはまたいつもに戻った由。須雅屋ブースの昨日一昨日は悲惨。石山堂さんも初日が華であったか。薫風は好調。その薫風書林が補充に現れる。主に最近の業界の話を聞く。Zさんもいらして他店の本を見ている。このお人はけっこう本が好きなのかもしれないと見直す。本に惚れ込むタイプなのであって、だからイイ値段を付けたがるのかもしれない。あれ?もしかして、昔の自分そのままではないか。

 2時から3時、昼食休憩、持参おにぎり2、社員食堂の番茶。4時過ぎ、札幌のニュースサイトBNNの金子君が取材に来る。ぱっと、来て、ぱっ、と帰ったので大丈夫かなと思っていたら、5時過ぎに電話で再び取材。『彷書月刊』04年11月号2冊売れる。買って下さったのは店売りをやっていた頃から元々顔見知りのお客さん。6時、夕方休憩。おにぎり1と持参の水。様子を見に来店された石山堂の杉村さんより泡盛「与名国」(沖縄県八重山郡与名国町崎元酒造/30度)を一本戴く。ありがたや。会社で貰ったものだそうだが、なんでも沖縄旅行から帰って来た奥様が特上の泡盛を土産に買って来たので、これには未練なしの由。A本屋さん、整理補充に来、バイト代5千円下さる。岩波文庫「フランス詩選」買う。8時終了。帰り、<Rプラザ>向いの<ダイソー>で靴下三足計315円を新調し、ススキノのメインストリートを通り抜け、中島公園駅まで歩く。こんなところに観光客も来ないだろうにという場所にまでジンギズカン屋ができている。中島公園駅近辺を散策。こんなところまでは来ないだろうと自分が想像したところの観光客を大量に受入れるホテルがあちこちにできている。なるほど。各種ビール100分飲み放題1500円の店などを頭に入れる。空き部屋ありの貼紙のある木造のアパート、鉄筋の賃貸し物件がけっこう目につく。中島公園駅から地下鉄に乗る。<Maxvalu>で買物。牛乳、モヤシ2、計226円。9時半過ぎ帰宅。
 入浴。BNNを見ると金子君の記事、早速UPされていた。自分の恥ずかしい写真も(http://www.bnn-s.com/bnn/bnnMain?news_genre=17&news_cd=H20021023321)。トリ唐揚げ、牡蠣と蕪のマヨ焼き、厚揚げ焼き、蒸しモヤシ、蕪の浅漬け、カンビール(貰ったものの最後)、日本酒二合。1時間ほど仮眠して、本を少々。8時就寝。