須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

火曜 出稼ぎ九日目

  9時半に起こされるが二度寝。いつまでもオーストラリア戦の敗戦を引き摺っているんじゃない、とどやされて10時過ぎ起床。うどん、目玉焼、ナットウ、冷水、ミニあんパン、バナナ、カフェオレ、紅茶にて第一食。9時現在、晴、16・4℃、日中最高気温20℃の予想。受注1、清岡卓行「李杜の国で」。

 11時45分出。郵便局。冊子小包2ヶ出す。12時10分、A本屋着。待機。1時から、昨日運べなかったダンボールに箱詰めした本、雑誌の縛り、スチール書棚、店舗用(?)大型ストーブ、などを岩見沢運輸のトラックに積んで、新事務所へ運ぶ。二往復。昨日と同じ、A本屋兄(後半は弟も)、スサ兄弟2人、と自分という面子。今日は自分もトラックに乗って新しい場所へ行ってみる。昨日降ろした荷物で7割型、埋まっており、置き場を見つけるのに苦労する。

 移動は3時で終了。A本屋兄氏からバイト代2千円。スサ兄弟は御役御免、自分は新事務所でA本屋弟氏の手伝い。バナナ2、持参の水で小休憩。場所は札幌名所の一つ(行った経験はないが)月寒ジンギスカンクラブの近所。立派な住宅多し。元ラーメン屋と聞いて、あまりいいイメージはなかったのであるが意外とキレイ。改装して、カウンター、並びに流しの厨房設備はすべて撤去されている。ちなみに月寒A本屋の今の店は焼肉店、その前の店は寝具店。14、5坪ぐらいありそう。トイレも立派で清潔。作業は昨日今日運び入れた書棚とダンボール箱を中でまた移動して形にしてゆくという仕事。5時まで。引っ越し終わったら、ジンギスカンクラブでパアーッとお祝いやりましょうよ、とA本屋弟に提案すると、ここで珍味で一杯やれば十分でしょ、と云われる。なるほど目と鼻の先に珍味専門の会社があるわい。それにA本屋ブラザーズはご両人共に酒は嗜まないのであった。

 6時前帰宅。A本屋弟氏がMS前までクルマで送ってくれる。久しぶりに明るいうちに家へ戻れたのは嬉しい。ささやかな幸福。入浴。約2時間。疲労。時々、湯に浸かりながらうつらうつら。りんごジュース、麦茶。書庫で昨日受注の荷風の文庫を探す。10時台、作文校正。

 11時、W杯韓国ートーゴ戦を後半から見る。日本酒一合。前半1−0でリードのトーゴは退場者が一人出、韓国が2−1で逆転勝ち。トーゴ選手陣の身体能力の高さにも驚かされるが、韓国選手たちの運動量相変わらず豊富。李天秀がFKを直接決めて追いつき、元マリノス安貞桓ミドルシュートで決勝ゴール。終了2分前ぐらいに得たFKを、1点目の稲妻の如きFKシュートを決めた李天秀が前へ打たず、横の選手に流し、客席からのブーイングもなんのその、そのままDF陣でパス回しを始めて堂々と時間稼ぎをやったところに一番のスゴさを感じた。韓国、老獪、手強し。ハイライトでチェコ3−アメリカ0も見る。3点が3点とも見事。コレル、それにあまりに素晴らしい2ゴールのロシツキー(あわやハットトリックの惜しい1本もあった)には思わず拍手。贔屓にしたくなるチームだ。ネドベドもしっかり仕事しているし、チェコ、ここは強い。

 12時、牛肉炒めのせライス、目玉焼、湯奴、蕪の漬物、みそ汁、麦茶、日本酒一合半。3時45分からのブラジルークロアチア戦、ラジオでも実況するというので聞きたいところだが、もう寝ろ、と促され、清張の短編読んで、2時半就寝。