須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

大滝村へ

 6時起床。うどん、ナットー、ミニあんパン二ヶ、カフェ・オ・レ、冷水。

 7時20分出発。雪。7時45分札幌駅着。大滝往復切符4480円、ミネラルウォーターとホット緑茶計270円を買って、8時道南バス洞爺湖温泉行きで札幌発。乗客6人。定山渓辺りで雪が止む。9時半頃中山峠で5分停車。晴れて雪を被った羊蹄山(幾つかある蝦夷富士と云われる秀麗な山の一つ)がくっきり見える。爽快なり。一年前に降りた時にはあった大昔から続く「峠の茶屋」(といっても単なる売店)がコンビニ風に建て替えられていた。後学のために入店して見学。名物揚げじゃが一串250円、かけそば550円(高けっ!)、カレーライス650円、揚げじゃがカレー750円。

 10時喜茂別着下車。乗り継ぎのバスを待つ8坪程の待合室は火の気なし。昨年、あるにはあるが作動していなかったストーブも今年は撤去されていた。経営がキビシいのである。経費削減なのである。だが、このままでは凍え死ぬのである。待合室横の道を挟んで向かいの喫茶店が開くまで、15分ばかり街を散歩。有珠山(?)がすぐ間近に見える。わが故郷伊達紋別からでさえも消え去って久しい、懐かしいと云えば懐かしい、古めかしと云えば古めかしい、レトロな金物屋、家電屋(ショウウィンドウには値札の付いた壺もかなりの数あり)、呉服屋兼洋品屋、市場的個人経営なんでも食品店、タクシー会社などがある。<スナック プー子>と<スナック 安全地帯>という、もしも夜に見たなら、あまり安全でなさそうな印象の飲み屋も。喫茶店<樹苑>でコーヒー。昨年入った時と同じ七十前後の女主人が一歳年を重ねて健在。前回もあった窓外に干してある柿について、「盗られませんか?」と訊いてみた。最初に作った年には鴉が突きに飛来したが翌年からは一羽も来ないと云う。「よほど渋かったのね。きっと仲間に情報を流したんだわ」と笑ってご主人。やはり鴉の脳力はスゴイと感心。

 11時20分、伊達行きバスに乗車、12時前、大滝集落センター着下車。大滝温泉病院に父を見舞う。担当医の話を聞く。ずっと眠っている状態だが、何度か目を醒した時に、自分のことは一応分かったようであった。持参の妻握り飯三ヶ食す。

 3時35分、倶知安行乗車、4時10分喜茂別着。火の気もなく灯りも無い(しばらく後灯されたが)待合室に高校生が七人いて喧しい。うち二組はカップルで、ぴったりとくっ付きあってベンチに座り、一枚の膝掛けのごときもので下半身覆いなどしていちゃいちゃ。4時20分ほぼ定時に札幌行き到着乗車、中山峠でトイレ休憩停車、バスから街の景色を眺めるのが好きなのでいつもは札幌駅まで乗り続けるのであるが、今日は疲労と腰痛のために6時前地下鉄真駒内駅前着で下車。どうもバスでの往復で腰痛が悪化したようである。南平岸駅でかつては室蘭栄高クラスメート、現在は某放送局勤務のKHさんと擦れ違う。「お、ご苦労さん」という挨拶を貰ったが、何がご苦労さんなんだか。分からん。彼女がとても幸福そうに見える。6時半帰宅。妻は外出中。

 札幌は18時現在、くもり、0・2℃、西北西の風3m/s、湿度56%。    
 「真澄」一合、「さつま小鶴」お湯割り一杯半をプロセスチーズ、醤油煎餅、漬物で。ラジオとネットの動画ニュースでMS設計偽装問題の新展開、姉歯氏自宅兼事務所、木村建設ヒューザーなど、関係先約百ヶ所強制調査を知る。腰痛甚だし。11時半就寝。