須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

明日は飲める

 午後5時15分起床。冊子小包3ヶ梱包、集荷にて発送。18時現在、雨上がり晴、16・4℃、湿度73%、北西の風3m/s。

 即席麺、トースト、アンパン、牛乳、紅茶で第一食。メールチェック。

 11時外出、涼しいというよりも冷気を感ず。樹木の向こうに広がる霊園の墓群の上に半月が皓々と輝いている。地下鉄方面へ下り<ローソン>で『SPA!』を立読み、「これでいいのだ!」を読む。何処まで本当か知らねども、福田和子が出所して来たら福田和也と対談の話があったが、和子死亡のため幻の企画になったという。<Maxvalu>で米キララ397/5キログラム1390円、厠紙18ロール348円、歯ブラシ98円を買う。

 しばらくこの近辺に来ないうちに、駅高架下、新古書店<ブ・マーケット>の道路挟んで向かい、鞄・靴・鍵などの<シュリーの店>の隣に宝くじ売場が出現していた。こんな自分でも店を開いていた頃は一発逆転を夢に見て、いささかなりとも何か努力をしようじゃないかと思い立ち、もう俺を救うのはこれしかない、♪カミサマ〜おねが〜い〜だ〜、ボクの〜宝〜くじを〜当ててくれ〜、イェイェイェ〜、と歌で景気をつけながら、大枚三千円とかをはたいて何度か買ったことがあるのである。万々が一(実は買う度に30%ぐらいの確率でアタルと根拠なく信じていたのだが)運良く一攫千金の幸運を得たら、「ほほほ、どうですか?今日この頃の景気は」などとニコヤカに挨拶しながら札幌市内の同業者を廻って、各店から珍本善本のみをン万、ン十万と買い漁り、無造作に突っ込まれた札束を肩掛バックからおもむろに取り出してみせ、「あ、一割引はけっこうですから」などど述べつつ支払いをして歩く自分の想像上の姿が、もう少しすれば現実になると思い込んでいたのだ。が、この十年は横目で眺めつつ、駄目だ駄目だ駄目だ、不純だ不純だ不純だ不真面目だ、手に汗して稼いでこその金なんだ、と自らに言い聞かせながら通り過ぎるのみで済まして来た。ああ、でも、金が欲しい、汚れた金でいいから金が欲しい。どんなあぶく銭でもいいから、金が欲しい。そのためにはまず、宝くじ10枚セットを普通に購える身分になることである。と、思うのだ。1枚だけ下さい、とはさすがの自分もなかなか頼める度胸がないのだ。12時帰宅。

 熱い湯に1時間浸かり、上がって天日干しホッケ焼き、とキャベツ、鶏肉を蒸したもの、米飯、味噌汁で第二食。よし、仕事だ、とパソコンに向かったが、また親しい睡魔がやって来たので、あっさり観念して就寝。4時。断酒。明日は久方ぶりに飲める予定なり。なんかそれのみをこの半月目標に生きて来た気がしないでもない。