須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

水曜 作家の日記

 道東在住の作家Sさんのホームページを覗き見、日記を流し読みする。

 東京から訪ねて来た編集者と弟子屈の町へ酒を飲みに行ったくだりなどは、やや詳しく記述してあるのだが、それ以外の日常生活で出会った人々はずーっと遠景にぽつぽつと置かれているだけの物のような印象を受ける。

 昨年9月に来札し、札幌古書組合主宰の講演会で話をした日の記述も、理事長◯◯書房の名がちらっと出てくる程度で、他の係の者、打ち上げの宴会で知り会った連中についてなどは、まったく書かれていなかった。自分は当然呼ばれなかったので帰宅したのであるが、怪人二十面相、札幌古書組合名物、ひと粒で二度美味しい男、専務理事の薫風書林は出席しており、酒を酌み交わした筈であるのに、なーんにも触れられていなかった。おそらく、冒険小説のヒーローになり得るような歴史上の人物にはともかく、元来、人間という生き物そのもには、さほど興味のない人なのだろう。まあ、売れてるだけに日記などには時間かけていられないというところもあるだろうが。

 それにしても人気作家は原稿書きだけでも大変なのに、唐沢氏のようにさらに日記まで面白く書くっていうのは、よっぽど書くのが好きか、サービス精神がないと、難しいのだろう、と自分は得心したのだった。

 4時前、灯油を買いに行く。18リットルだと重すぎるので15リットル、824円。

 入浴、食事後、エクセルへデータ入力開始。ミステリSFの文庫中心に53点をUPする。

 高裁判決はライブ・ドア勝利。IT成功者はすべて好きになれぬわい、ワイノワイ!、と、負け犬の遠吠えをしてみる。