須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

水曜 森林公園、古本市移動

午前8時目覚め。8時半起床。6時現在、晴、22℃(最低気温21・3、最高29・0)、湿度77%。うどん、ナットウ、冷水、牛乳。

 9時半出。地下鉄で札幌駅。10時3分発JR岩見沢行きに乗り換え森林公園で下車。公衆電話を探して『札幌人』荒井さんに連絡しようとしていたところにご本人が現れる。クルマに同乗。空と道路が広々として気持よく子供を育てるにはいい環境。途中<ホーマック>でコピー用紙とインクカートリッジ計1146円購入。10時半荒井宅着。風通しがよい仕事場なり。今日の訪問は、昨夜送信しておいた道新文学賞に応募する拙作詩集の印刷をやって貰い、自家用含めて6部作成するためなり。何せ自宅にはプリンターがないので、かねて荒井さんに依頼してあったのである。早速作業に取りかかる。業務用プリンターの威力知らさる。自分はプリントアウトして貰ったものを超特急で校正。二度試し刷りして三度目に本番。ビール党の荒井さんだが意外に甘党でもあるのを発見。奥様が宏明さんとか荒井さんと旦那さんに話しかけるのを聞き、自分もこんなふうに家庭内で敬意の感じられる呼ばれ方をされたいものであるなあと感銘を受ける。お昼に奥様お手製の焼そばパンを御馳走になる。頻繁に取引先から電話やFAXが来る。2時半終了。駅までクルマで送らる。3時ちょっとのJRに乗車、3時20分札幌着。

 徒歩で大通へ。晴天下の大通公園に人だかりあり、外人の大道芸だ。しばし見物。流暢な関西弁を喋る野球帽被った白人ジャグラー。大柄で10年ぐらい前に活躍した米のテニスプレイヤー、クーリエを思わせる風貌。札幌は初めての由。「これからワタシの最大の芸をお見せします」と前置きして前に座っていた青年を、「そこのオニイさん、ちょっと手伝ってくれへん?」と手招きし、いきなり抱きしめて声を上げて身悶えし「ちがうって、ゲイじゃないって」などと笑いを取ろうと懸命。最後は自分の背の高さほどもある一輪車に乗って火のついた剣をジャグリング、十分にお金に値する芸であると思う。が、財布の中身が乏しい自分は、クーリエさんに幸運よ、あれよかし、と祈るのみでススキノ方面へ。

 3時50分、三条ビル亜本屋さん着。荷物をおかしてもらいラルズ8階催事場へ。後から亜本屋さんも。古本市の縮小と今までメロンやお中元用ギフト置いていたスペースへの移動。亜本屋さんの5台分を箱に仕舞い平台を萌黄さんと動かす。岩田、吉成、ザリガニヤ、シャンティブックスの4店は今日で搬出。7時終了。三条ビルに戻りバイト代3千円貰い一服。

 南平岸Maxvalu>でモヤシ、ドッレシング、日本酒温情2Lパック、計1004円調達、8時過ぎ帰宅。『古書月報』429号来。

 五輪野球:日本ーキューバ戦を観る。先発ダルビッシュ調子悪し。2−2のスコアでシャワー。風呂場から出て来て続き。楽天田中が投げている。シャワー中、ロッテ成瀬も登板していた由。横になって観ていたので15分ほど仮眠。最後、阪神藤川。結局2−4で敗れる。前途多難。五輪柔道女子上野雅恵二連覇。男は内柴以外、全然ふるわず、一、二回戦で敗退。監督の斉藤は、腹を切る、と云っているとか。女子ソフトは二回戦も勝利。サッカー男子は三連敗でサヨナラ。

 零時45分から、カニ寿司とサケ寿司、ツナとキャベツとハチミツ梅サラダ、エビチリ、目玉焼、日本酒温情一合半、ウィスキー水割り1、玄米茶。

 酒を飲みながら、「ラジオ深夜便」戦争インタビュー:フィリピン戦兵士◯◯◯◯「私は殺人鬼だったのか」を傷ましい思いで聴き入っているところに1時半頃、「唐沢さんが、なんかHそうな番組で話してるわよ。」と妻から声がかかり、う〜ん、と10秒ぐらい逡巡するフリをしだが、どれどれ、と内実嬉々としてテレビを観に行く。テレビ東京の『給与明細』という番組であった。香水の匂いがテレビ画面越えて漂ってきそうな、水商売風ドレスを身に纏ったギャル4人(プラス男一人)に囲まれて、猥談のウンチクを繰り広げる唐沢さんに見いってしまう。質問に応えて番組最後に云うには、過去の年収は750万から4、5千万といったところだが、月収は今も東文研社長の奥さんから貰う10万のみだそうな。ホントかねえ。ともかく相変わらずの話芸を堪能。テレビ・ラジオ出演、講演、トークショー、と学会のイベントなどをこなしながら、落語の高座にも上がり、レギューラー的に芝居にも出演し、珍味佳肴を食べ漁り、酒も毎夜のように飲みまくり(美女の方は知らぬが)、膨大な量の依頼原稿を書きつつ、さらに同人誌への寄稿、毎日長大な日記もと、よく時間を作れるものなり。なんやかんや云われようが、このエネルギーとタフネスと勤勉さ、やはり尋常ではない。それにしても、ああ、すみません、日本の兵隊さんだった人たち、犠牲になったフィりピンの人たち。申し訳ないことでした。

 書見。午前5時半就寝。