須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

月曜 毒ガス攻撃だ

 午後2時起床。12時現在、晴、21・5℃。14時現在、豊平区は22℃(最高気温23・4℃)。カフェオレ、ロールパン1、ロバパン北海道バタースティック2、カフェオレ、冷水。4時前郵便局、57550円卸す。快晴、微風の中、歩いて<セブンイレブン>。ATM前でJNBのカードを忘れていたのに気がつき、家賃は明日に延期して帰宅。郵便受けに封書あり、表書に「振替用紙在中」とあるので何処からか請求書を送りつけてきたのかと思いギクッとしたが、時々、詩のごときものを投稿している雑誌からの直接郵送定期購読のお願いであった。書店販売分はこの出版社にbackされないシステムの上に、もともとの売価も原価割れしているのだそうだ。何処も大変だ。

 最近は夕方時折、いやより正確に云えばしばしば、ガスや灯油が不完全燃焼しているが如き悪臭がすることがある。部屋をドタドタ走り廻って地響きを我が家に伝えてきたり、我が家の鍵のかかった玄関ドアを引っ張ってガチャガチャいわせるなどしている隣室の元気なお子様が、どうやらストーブのスイッチをイタズラしているらしいのだ。バルコニーに突き出ている煙突が我が家分エリアのすぐ側にあり、この毒ガス攻撃に今日も慌てて窓を閉じた。下手をすると我が息子インコ蘭丸が死にかねない。

 ネット徘徊少々。 ひょえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜、と驚いたのである。ヤフー・オークションで三億売った古本屋がいる。しかもなんと組合員だった人じゃないか(今は知らず)。6年で3億か。1年平均約5千万、1日平均約13万7千、うーむ。不可能な数字ではないな。いったいいくら残したのかな、5千万か8千万か一億か一億5千万か、なあんてつい下司の勘ぐりをしちまうじゃないのさ。現在はひとまづ廃業、鋭気を養うために予定組まない気ままな米国遊覧観光旅行中のようだ。レッドソックス松坂の登板試合なんかを観戦したりして優雅な生活を送っているらしい。こんな絵に描いたようなネット古本成功者ってホントにいたんだな。ははは。オレもビール、ホットドッグを両手に大リーグ、生で見たいぜ。くそう。羨ましいぞ。憎たらしいぞ。ニュヨークの古本屋を見物しての感想で、置いてある本がすべて全部大きい、デカ本ばかり、文庫本って日本独特のものなのか、なんて述べているが、レクラム文庫を知らんのか、あんたは。岩波文庫が創刊時にモデルにしたレクラムも知らんとキミはそんなんでよう古本屋をやっとったなあ、と茶化してやりたくなるのであるが、はた、と膝を叩いたのである。レクラム文庫なんかどうだっていいのだ。いや、そんなもん知らないから、そういう腹のたるんだオジさんの頭ン中にある余計で無用な知識が(というほどのもんじゃないが)ないから3億売る離れ業が出来たんだ、と。

 8時、うどん、ナットウ、冷水、ロバパン北海道バタースティック1、ミニ餡パン1、紅茶。11時、床掃除。12時半、風呂掃除、入浴。出て来たら3時。サーモン刺身、豚バラと茸炒め、ブナピーとハタケシメジと大粒ナメコ、牡蠣醤油焼き、高菜漬け、米飯少、水割り3。妻から「井伏鱒二対談選」講談社文芸文庫(2000年)譲らるる。水割り片手におもむろにページぱらぱら。あらら、こんなところにも新井満氏がお顔出してる。午前8時就寝。