須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

水曜 五月交換会並びに総会

 目標とした午前7時半起床はならず、7時45分起床。トースト1、ミニクリームパン2、バナナ1、牛乳、紅茶、冷水。8時45分出。地下鉄で大通へ。
 15分遅刻して9時15分頓宮神社着。今期最終回のセリ。事業部員全員、薫風君とセカンズ理事、なちぐろ夫人もすでに揃っており、陳列も終わっていた。壁際に例の小樽の口の大山。この口も出品は今回でラスト、出尽くして打ち止めの由。古い文学全集バラ、雑誌が多い。雑誌の中には戦前『三田文学』とか、戦後まもない頃の雑誌とか、ちょっと面白そうなモンが入っている。10時頃、並んでいるのはほとんど小樽の口のみでがらんとしていた会場に◎◎堂さんの荷が持ち込まれ恰好がつくと云うかセリらしき雰囲気に。まったく、◎◎堂さんの出品が無かったなら毎回のセリはどんなことになるのやら。2点入札。11時から開札。自分は発声、最後のお務め。札を入れたうち、文庫4本口は買えたが、戦前の改造社プーシキン全集全6冊は革装・マウント装好きの◎◎◎さんに落ちていた。背とコーネルにグレーの皮、ヒラに赤っぽい布を使用したキレイな装幀の本で内容共に惹かれたが、やはり自分が投じたいい加減なフダでは落ちず。たぶんこの後、札幌のセリに出ることはそうはないだろうな、と思うと後悔というほどでもないがちょっと心残りが。11時半終了。掃除機掛けを準備していると、なちぐろ夫人が、やりましょうか、と云うので、そうぉ?とかすかなためらいを見せた後お任せしてしまい、いやあ、ホント今日はラクチンである。ともあれ今回で自分の今期事業部員の任期は終わった。ささやかなりとも解放感あり。

 12時、昼食タイム。古書組合から配給されたオカズばかりが多くご飯の少ない豪華お弁当を、薫風書林に、まあ、たいしたもんじゃないけど食べなさい食べなさい遠慮はいらないよ、と奨めながら、カンビールが欲しいところだなあと例年思うように今年も思いつつ自分もパクパク。じゃんくさんより、唐沢俊一ソルボンヌK子夫婦の新刊「三丁目の猟奇」を受け取る。心優しき文教堂恊治君から新年会での集合写真一葉貰う。新年会参加者全員にプレゼントしていたが、なかなかできないことである。こういうマメさが女性にもてるポイントなのだろうなと感心す。その写真、ニコヤカな皆さんの中で自分だけが出来上がっただらしなき酔っぱらいの顔。この一枚がいつか「札幌古書組合100年史」なんていう本に収載される日もあるかもしれぬのだから困ったもんなり(今日、弘南堂さんが総会で話されたところによると、わが札幌古書組合は昭和5年から始まった由で、なかなかに伝統ある組織なのだ)。

 12時半、予定より30分早く年に一度の札幌古書組合総会始まる。出席者は組合員の三分の二をどうにかクリアーか。会議の前に、薫風書林が「功労者」ということで全古書連(全国古書籍商組合連合会)より表彰され、満場の拍手喝采を受ける。自分も花を添えようと、よく表彰式で演奏されるメロディーを、♪タ〜ラ〜ララ〜ラ、ラララララ〜ラ〜ラ〜、とアカペラで奏でて敬意を表してあげた。2007年度予算案、組合のHP立ち上げや某氏の問題など話して3時終了。恊治君のクルマで3時半帰宅。
 15時現在、晴、15・7℃、予想最高気温20℃(最低気温10・1、最高気温20・5℃)。発送3。6時半、シャワー。夜になって冷え、ストーブを焚く。鶏酒蒸し、シシャモ、ツナとワカメサラダ、モヤシとメカブのサラダ、トースト1、ウィスキー水割り5、麦茶。10時、妻から定時連絡。「その時歴史」は乱歩。戦後の乱歩の活動は『宝石』編集して新人を発掘したのと少年探偵団(代作もあるのに)だけしかなかったが如くの紹介だ。長篇も書いているし、何と云っても評論、エッセイでの業績は小さくない筈なのに。それから、ゲストは評論家の新保博久とか新本格の作家の誰かあたりにすべきなのに、これではどうも、である。でも、乱歩のホームビデオの一部を見れたり、声を聞けたのはよかった。
 ブックオフ、売り上げ2270万円水増しの疑いの由。そんなん一度やってみたい。ああ、羨まし。午前4時半就寝。