須雅屋の古本暗黒世界

札幌の古書須雅屋と申します。これは最底辺に淀んでいる或る古本屋が浮遊しつつ流されてゆくモノトーンな日々の記録でございます。

金曜 花火どうでしょう

 9時目覚め、9時半起床。9時現在、晴、25・2℃、最高気温29℃の予報。

 開いた窓から隣室の声が聞こえて来る。今日はお隣のお子さんとママさんの他に、もう一組のお子さんとママさんの声が聞こえる。お招きしたらしい。隣人が越して来て今日で二十日目。MS玄関前や敷地内にある遊技場で、幼児のいる母親同士がたやすく知り合いとなり、すぐに仲良しになって、互いの部屋をガキ連れで行ったり来たりするようになるのにそう時間はかからないようだ。倍になったガキの鳴き声にその隣の住人がどんなに迷惑しているかも知れずに。人類がいつまでも存続すると思うな。地球がいつまでもあると思うな。太陽が永久に燃えていると思うな。文壇が何時までもあると思うな。芸術が永劫不滅だと思うな。何ごとにも終りはあるんだぜ。未来に希望託してガキなんか作るんでない!子供は人類の父親である。嘘云うな!私は子供が嫌いだ!!自然よ、父よ、静かな夏の朝を私に返せ!

 11時、トースト2、ミニあんパン1、紅茶。12時現在、晴、27・8℃。

 「ゆうばり映画祭」来年から中止。振り込め詐欺の被害者老人が自殺。ヨーロッパで熱波、ふだんは涼しい英国でも南部サリー州で19日に観測史上最高の36.5度を記録、全米各地でも熱波、カリフォルニア州セントラルバレーで46℃を記録、熱中症で人がばたばた死んでいる由だ。中東の紛争も気になるが、未来思えばこちらもまた恐ろしい。

 日記つけ。6時半、うどん、水、ミニあんパン2、紅茶。
 8時過ぎ、花火の音が始まり、後学のために今日は一人、見物に出てみる。「水曜どうでしょう」だかのヒットで札幌名所の一つになったテレビ局HTB近くの公園に場所を定める。音はハッキリ聞こえる割には小さい絵しか見えない距離であるのに、そこそこの見物人がいる。来年は中島公園あたりまで遠征してみようと思う。花火見ながら昨年死んだインコの金ちゃんの想い出に浸っていたが、周りの人間のガキがウルサく回想の中断を余儀なくされる。花火はいいが、やっぱり、今の子供はうるさい。年々、日本の子供がうるさくなる。自分のガキ時代、往昔の田舎では、花火が上がった時はうわーとか、おお、ビューティフル、と歓声は上げたが、それ以外は固唾を飲んで次の花火が上がることに集中していたように思う。今日の周囲に屯していたガキは、男の子は花火見ながら線香花火や打ち上げ花火に興じ、隣にいた中学生らしき女の子同士のカップルは全然関係ないCDの話などをデカイ声でしておる。この集中のなさはなんでだろう。生まれた時から騒音の中で育っているがために、沈黙には絶えられぬのか。それとおそらく、大人への怖れというものがないのである。まったく。今は両親にチヤホヤされて、蝶よ花よと甘やかされ、一度も叱られたことのない子供が普通だ。それがそのまま成長して大人になるのだから困る。こんな子供を叱れずに、ずっと勤めなければならない先生という職業は大変だ、などと考えながら<百円市場>へ出向きウィスキーとチューブ入り生姜、計803円を買って、9時40分帰宅。

 10時半、シャワー。11時、マグロ刺身、黒豚バラ肉塩焼き、蒸しモヤシ、ブロッコリー、目玉焼、米飯半分、日本酒、麦茶、ピーナツ、ウィスキー。オーストラリアでのアジアカップ、対中国戦で北朝鮮のサッカー女子チームが暴動。「朝生」。5時半就寝。